くにゅーニュース(2011年5月)
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☆福島第1原発に関する情報(5月23日12時)

2011年5月23日12時現在の「福島第1原発事故」に関する情報です。

【東京電力福島第1原発事故】
<経緯>
①地震により福島第1原発は、緊急停止。
*福島第一原発における震度は6強、津波の高さは14~15m。
②しかし、地震と津波により、「炉心を冷やす」ということができなくなった。
(地震で受電鉄塔の倒壊し、外部電源が途絶えたのが最大の原因。保安院4/27)
(さらにバックアップの非常用電源が働かず、炉心に冷却水を注入できなくなった)
③燃料棒が冷却水から露出、損傷(炉心溶融)。
(のちに、原子炉圧力容器、格納容器の破損に)
④また、燃料棒を冷やすことが出来ないため、原子炉圧力容器内の圧力が上昇。
(容器内の水が、高温で蒸発し、気圧を上げた)
⑤原子炉圧力容器内の圧力を下げるため、弁を開いて気体(微量の放射性物質を含む)を外へ逃がした。
(ベント。1号機3/12、2号機3/13、3号機3/13)
⑥ベントにより、水素ガスが外へ漏れ出した。
その漏れ出した水素が、原子炉建屋内に溜まり、水素爆発(建屋上部を吹き飛ばした)を起こした。
(水素爆発、1号機3/12、3号機3/14)
*4号機の水素爆発は、3号機で漏れ出した水素が4号機建屋に溜まったため。
(東京電力の見解)

⑦原子炉圧力容器の核燃料棒(1,2,3号機)は、すべて溶融している。
(核燃料損傷割合は、1,2,3号機とも100%。フルメルト)
*1号機のメルトダウン(フルメルト)が確認された。(東京電力5/12)
*1、2、3号機ともに、3月下旬からメルトダウンとの認識。(原子力安全委員会5/17)

⑧1、2、3号機の原子炉圧力容器、格納容器ともに損傷している。
(2,3号機、原子力安全委員会3/29。1号機、東京電力5/12)

☆東京電力福島第1原発の事故は、INESの評価で『レベル7』。
(一番悪い評価。深刻な事故)
放射性物質放出量は、
・保安院の計算によると、37万テラベクレル。
・安全委員会の計算によると、63万テラベクレル。
(4/12発表。事故発生からの累積。約1ヵ月の累積)

<現況>
・原子炉には、放出された量の100倍から300倍の放射性物質が残っている。
・今も、放射性物質の流出(放射能漏れ)が続いている。
(4/5時点で1日あたり154テラベクレル。原子力安全委員4/23発表)
・生コン圧送機などを使い、原子炉建屋に放水を行っている。
・多量の高濃度、放射能汚染水が発生している。
・1号機では循環注水冷却システムの構築に入った。
・2、3号機の原子炉建屋内は、放射能濃度が高い。
(5/18作業員が事故後、始めて内部に入り、計測)
*政府や対策本部が発表する情報に、ご注意を。
        
<今後の見通し>
・来年1月までに安定した冷温停止状態に(東電4/17)。
・事故収束に向けた作業計画に、基本的な変更は無い(東電5/17)。
*原子炉から核燃料を取り出すまで(安全な状態)には、10年以上掛かると言われている。
*メルトダウン(フルメルト、炉心溶融)が確認され、核燃料の取り出しが困難と見られている。


【福島原発に関する指示】
○福島第1原発
☆「警戒区域」が設定されました(4月21日)。
・福島第1原発半径20km圏内が、4月22日0時から「警戒区域」に。
警戒区域…緊急事態応急対策に従事する者以外、立入り禁止となります。
(市町村長が、一時的な立入りを認める場合を除き)

☆福島第1原発の半径20km圏外にも、「計画的避難区域」と「緊急時避難準備区域」が設定されました(4月22日)。
「計画的避難区域」
事故発生から1年内に、放射能の積算線量が20ミリシーベルトに達するおそれのある区域。
指定された区域は、葛尾村、浪江町、飯舘村、川俣町の一部、南相馬市の一部。
計画的避難区域の住民は、別の場所へ、計画的に避難することが求められます。
「緊急時避難準備区域」
広野町、楢葉町、川内村、田村市の一部、南相馬市の一部。
この区域の住民は、緊急時に、屋内退避や避難ができる準備を。
(自主的避難要請も出ています)

○福島第2原発
避難指示…半径8km圏内(4月21日)
         
【避難指示の経緯】
(原子力災害対策本部長「内閣総理大臣」指示)
3月11日…福島第一原発の半径3km圏内の避難、3km~10km圏内の屋内退避。
3月12日…福島第一原発の半径10km圏内の避難。
3月12日…福島第二原発の半径3km圏内の避難、3km~10km圏内の屋内退避。
3月12日…福島第二原発の半径10km圏内の避難。
3月12日…福島第一原発の半径20km圏内の避難。
3月15日…福島第一原発の半径20~30km圏内の屋内退避。
4月21日…福島第一原発の半径20km圏内を22日0時から警戒区域に設定。福島第二原発の避難区域を半径10km圏内から半径8km圏内に変更。
4月22日…福島第一原発から半径20kmから30km圏内に設定されていた屋内への退避を解除。代わって、計画的避難区域と緊急時避難準備区域を設定。

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