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オリンパス、上場廃止とならず

2012年1月20日、東京証券取引所は、オリンパスについて、審査中指定を解除しました。
        
オリンパスは、有価証券報告書・虚偽記載を行い、監理銘柄(審査中)に指定されていました。
今回の解除は、東証がオリンパスを「上場廃止にしない」という意味を持ちます。
      
また、上場契約違約金(1000万円)の徴求を行うと共に、1月21日付けで、特設注意市場銘柄に指定しました。

専門家や関係者からは、「モラル・ハザード」、「上場廃止となったライブドアより悪質なのに」という意見が上がっています。

過去、オリンパスと同様、有価証券報告書に虚偽の内容を掲載したライブドアは上場廃止となりました。
   
ライブドアの粉飾額は、約50億円。
これに対し、オリンパスが20年間にわたって隠していた損失額は、約1千数百億円。
さらに、それを誤魔化すため、企業買収を行い、損失額を企業買収費用に付け替えていました。
     
ライブドアより悪質な企業が、事実上、罪に問われないのは、モラル・ハザードと言われるのも当然のようです。

*モラル・ハザード…倫理崩壊。倫理の欠如。道徳的危険

■ライブドア事件
ライブドアが、2004年9月期の年度決算報告に、虚偽の掲載(粉飾額は約50億円)を行なった証券取引法違反事件。
    
法人としてのライブドア、ライブドアマーケティング、同社の当時の取締役らが起訴され、裁判の結果、2つの法人と7人の役員に有罪判決(堀江貴文に懲役2年6ヵ月、宮内亮治に懲役1年2ヵ月など)が下りました。
 
2006年、この事件を受け、ライブドア、ライブドアマーケティングは上場廃止となりました。