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がれき撤去作業の再開を認める

2012年10月11日、東京電力は、原子力規制委員会から「がれき撤去作業」の再開が認められたと公表。
同時に「追加指示」を受けたと発表。

【使用済燃料プールへの鉄骨落下事故(追加指示等)】
原子力規制委員会は、福島第一原発3号機使用済燃料プールへの鉄骨落下事件の報告を受け、評価を行いました。
その結果、使用済燃料プール等の健全性に係る確認、原因究明及び再発防止対策等の検討が行われているものと評価されるため、がれき撤去作業の再開については差し支えありません。

しかしながら、再発防止対策の確実性の向上及び使用済燃料プールの冷却水喪失時の影響評価に係る以下の事項について対応するよう指示します。

1、がれき撤去にあたって、東京電力は協力会社と連携して、慎重に状況調査計画を検討した上で作業に着手すること。
2、使用済燃料の状態確認においては、直接確認する方法も加えること。
3、使用済燃料プールの冷却水が喪失した場合における使用済燃料の健全性及び影響評価について、追加検討を行うこと。
4、1~3の検討結果について、2012年10月19日までに報告すること。

【福島第一原発3号機・使用済燃料プールに鉄骨落下事故】
・2012年9月22日、福島第一原発3号機で、屋上の瓦礫撤去中に事故が発生。

事故は、使用済燃料プール脇にあった鉄骨(7m、約470kg)をクレーンでつかもうとしていた最中に、当該の鉄骨が使用済燃料プール内に滑り落ちたというもの。
(3号機のプールには、566体の燃料棒が存在する)
(水位や線量に、大きな変動は無かった)

・2012年9月26日、東京電力は、水中カメラで撮影された範囲において、異常がないと発表。

・2012年9月26日、原子力規制委員会は、東京電力に対し「指示」を行う。
<使用済燃料プールへの鉄骨落下について(指示)>
1、鉄骨が落下したことによる使用済燃料、使用済燃料貯蔵ラック及び使用済燃料プールの健全性への影響を評価すること。
2、誤って鉄骨を落下させた原因を究明するとともに再発防止策を講ずること。
3、がれき等が使用済燃料プールに落下し、万が一使用済燃料が破損した場合を考慮した安全確保策を構築すること。
4、鉄骨等の落下により3号機使用済燃料プールが破損し水が漏出した場合を想定し、その影響を評価するとともに、燃料の健全性を維持するための対応策を示すこと。

・2012年10月3日、東京電力は、福島第一原発3号機の使用済燃料プールで起った「鉄骨滑落事故」について、原子力規制委員会へ報告書を提出。

<鉄骨落下事故報告書・概略>
1、鉄骨は、使用済燃料、使用済燃料貯蔵ラック及び使用済燃料貯蔵プールライナに接触しておらず、各々に影響は確認されていない。
水中カメラによる確認でも異常は無かった。

2、協力会社には、再発防止策を確実に実施させるとともに、当社は、その内容を確実に確認する。

3、緊急時対策本部内へ報告、避難指示発令を行う。

4、プールは、厚さ140~185cmの鉄筋コンクリート製で、さらに厚さ約6mmのライナで内張りされた構造。
鉄骨の落下により水が漏出した場合、プールからの最大漏えい流量は約17立方メートル/hと計算。
水位が使用済燃料有効頂部+2mに至る時間は、約43時間と計算。
電動ポンプ、消防車、コンクリートポンプ車(それぞれ補給能力は約30立方メートル/h)を用いて、水の補給を行う。
(プールへの補給作業は、1~6時間で着手可能)

・2012年10月11日、原子力規制委員会が、「がれき撤去作業」の再開を認める。
同時に、追加指示を行なった。
<使用済燃料プールへの鉄骨落下について(追加指示)>
1、がれき撤去にあたって、協力会社と連携して慎重に状況調査計画を検討した上、作業に着手すること。
2、使用済燃料の状態確認においては、直接確認する方法(例えば水中カメラによる確認結果)も加えること。
3、使用済燃料プールの冷却水が喪失した場合における使用済燃料の健全性及び影響評価について、追加検討を行うこと。

【福島第一原発・使用済燃料プール内の燃料棒】
1号機…392体(使用済燃料292体、新燃料100体)
2号機…615体(使用済燃料587体、新燃料28体)
3号機…566体(使用済燃料514体、新燃料52体)
4号機…1533体(使用済燃料1331体、新燃料202体)
(計3108体)
*なお、使用済燃料プールは、建屋最上階の5階に設置されている。


ニュースINDEX.2012年10月②
★社会・国内
『原発事故』

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