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2児放置死亡事件、母親に懲役30年

2012年3月16日、大阪地裁(裁判員裁判)は、2010年に発生した2児放置死亡事件の被告に、懲役30年の判決を言い渡しました。

2児放置死亡事件は、2010年7月30日に発覚した、大阪市西区のマンションで、育児放棄により2児が餓死した事件。
 
被告(母親)は、幼い姉弟2人を放置し、死亡させたとして殺人罪に問われていました。
   
検察は、食事を与えず、部屋の扉に粘着テープを貼って閉じこめたこと、約50日間帰宅しなかったことなどから、無期懲役を求刑していました。

16日、大阪地裁(裁判員裁判)は、懲役30年の判決を言い渡しました。
       
【大阪・2児放置事件】
2010年7月30日に発覚した、大阪市西区のマンションで、育児放棄により2児が餓死した事件。
    
2010年7月30日未明、大阪市西区南堀江の住民から異臭がするとの通報を受け、警察と消防が南堀江のマンションへ駆け付けました。
  
警察と消防は、異臭がするマンションの部屋において、全裸で一部白骨化(死後1ヵ月)した幼児2人の遺体を発見。
遺体は、この部屋に住む羽木(はぎ)桜子ちゃん(3)と楓(かえで)ちゃん(1)。

警察は、母親の風俗店員・下村早苗(23:当時)を、死体遺棄容疑で逮捕。
その後、殺人容疑で再逮捕しました。

下村容疑者は、同年の6月中旬以降、一度もマンションに帰らず、子供たちを放置(育児放棄)。
部屋のドアを粘着テープで固定し、2児を閉じこめたままにしていたことが明らかとなりました。

この事件については、大阪市子ども相談センター(児童相談所)に、同年3月末から何度も虐待を訴える通報があったことも、その後、明らかとなりました。
インターホン越しに、子供たちの叫び声がするとの通報です。
     
通報を受け、大阪市子ども相談センターは、同マンションを訪問しましたが、状況をつかめませんでした。
これについては、行政の怠慢との意見が多数上がりました。
   
2012年3月16日、大阪地裁(裁判員裁判)は、下村早苗被告に懲役30年の判決を言い渡しました。