日本の大陸棚4海域、認められた
2012年4月28日、外務省が、大陸棚延長申請に関する大陸棚限界委員会の勧告を受けたと発表。
(日本の大陸棚であると申請していた海域について、国際機関の回答)
(委員会の勧告は4月27日)
それによると、日本の大陸棚であると申請していた7つの海域のうち、四国海盆海域、小笠原海台海域、南硫黄島海域、沖大東海嶺南方海域の4海域は認められた。
(約31万k㎡。日本の陸地面積の80%)
南鳥島海域、茂木海山海域については却下され、九州・パラオ海嶺南部海域については,勧告が行われず、先送りとなった。
【日本の大陸棚延長申請・経緯】
・2008年11月、日本は、大陸棚限界委員会に対して、大陸棚延長申請を提出。
申請は、南鳥島海域、小笠原海台海域、茂木海山海域、南硫黄島海域、沖大東海嶺南方海域、四国海盆海域及び九州・パラオ海嶺南部海域の7海域。
(面積にして約74万k㎡。日本の国土面積の約2倍)
・2012年4月27日、大陸棚限界委員会から勧告(回答)が。
1、四国海盆海域、小笠原海台海域、南硫黄島海域、沖大東海嶺南方海域の4海域は、日本の大陸棚として認められた。
(約31万k㎡。日本の陸地面積の80%)
(沖ノ鳥島を基点とする、大陸棚延長も認められた)
2、南鳥島海域、茂木海山海域は、却下された。
3、九州・パラオ海嶺南部海域については,勧告が行われず、先送りとなった。
なお、中国と韓国は、沖ノ鳥島が大陸棚を有しない「岩」であると主張。
同島を基点とする、日本の大陸棚延長申請に反対していた。
【大陸棚】
国連海洋法条約により、海底とその地下の天然資源について、その国が主権的権利を持つ海域。
1、自国の沿岸から200カイリまで。
2、大陸棚の縁辺部が200カイリを超えて延びている場合、200カイリを超えて大陸棚を設定できる。
(ただし、最大350カイリまで)
(国際機関・大陸棚限界委員会に申請、認められることが必要)
(1カイリ=1852メートル)
<EEZと大陸棚の違い>
・EEZ(排他的経済水域)…200カイリまで。「海底・地下」と「海中・海上」の資源に、その国の権利がある。
・大陸棚…最大で350カイリまで。「海底・地下」の資源に、その国の権利がある。
*日本の領海とEEZを合わせた海域は、領土面積の約12倍の447km²で、世界第6位の面積を持つ。
<大陸棚限界委員会>
国連海洋法条約に基づいて設置された委員会。
地質学,地球物理学,水路学の専門家21名で構成され,沿岸国が提出した大陸棚延長申請を審査する。
各国が、大陸棚限界委員会の勧告に基づいて設定した大陸棚の限界は、最終的なものとし、かつ、拘束力を有する。
(国連海洋法条約第76条8)
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