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金融資産から見た、3年間の民主党政権

2013年3月25日、日本銀行が、2012年12月末時点での資金循環統計を発表。

2012年の12月といえば、総選挙が行われ、自民党が圧勝、政権交代が行われた「月」である。
(3年あまりの民主党政権が終わったとき)

3年前の循環統計(2009年12月末時点)と比較し、3年あまりの民主党政権を「金融資産状況」から考察した。
(なお、民主党政権のスタートに近いのは2009年9月末時点の循環統計であるが、季節変動を取り除くため、同じ12月末時点のものと比較した。データは下記に)

日本の金融資産は、2009年の2731兆円から、2012年には2833兆円に。
3年間で、102兆円の増加となった。
(3年で3.7%の増加。1年あたり1.2%の増加)

正味の金融資産残高(ネット資産残高)は、2009年が315兆円、2012年は329兆円。
(ネット資産残高は、金融資産から負債残高を引いたもの)
14兆円の増加となっている。

東日本大震災や猛烈な円高など、多難な3年間であったが、日本の金融資産は増加した。
(国家全体としては、蓄えた資産を切り崩さず、さらに資産を増加させた)

ただし、内訳(主体別内訳)からは、日本の問題点がはっきりと。

・政府は、負債を大幅に増加させた。
正味の政府負債は、2009年の496兆円から、2012年には619兆円に。
3年間で、負債を123兆円増加させた。

東日本大震災を考慮しても、民主党政権下でも「ばらまき」が止まらず、政府借金が大幅に増加したと言えよう。
民主党最大のスポンサーは「連合」であり、その主要労組に地方公務員の労働組合「自治労」がある。そのため、当初から「官の合理化」は行われないと言われていた。
実際、行政改革が進んでいないことは、政府借金からもはっきりと。

一方、
・企業は負債を減らした。
企業の正味の金融負債(企業金融資産ー企業負債)は、2009年には312兆円、2012年には246兆円。
企業は、3年間で負債(正味の負債)を66兆円減少させた。
積極的な投資を行わなかったとも言えるが、企業が合理化に取り組んだ成果でもある。

・個人資産は増加した。
2009年に1491兆円であった個人資産は、2012年には1547兆円に。
56兆円の増加。
正味の資産(個人資産ー個人負債)にいたっては、71兆円の増加である。
(個人負債が減少したため、実質的な資産は大きく増加)

結果、金融資産面からも、3年間にわたった民主党政権は、努力不足ということが言えよう。
ただし、民間(個人、企業)が頑張り、国家としては資産が増加した。

【2012年12月末・金融資産状況】
・日本のネット資産残高…+329兆円
(日本の金融資産2833兆円ー日本の負債残高2503兆円)
<内訳(主体別状況)>
・個人…+1194兆円(個人金融資産1547兆円ー個人負債353兆円)
・企業…ー246兆円(企業金融資産792兆円ー企業負債1038兆円)
・政府…ー619兆円(政府金融資産494兆円ー政府負債1112兆円)

【2009年12月末・金融資産状況】
・日本のネット資産残高…+315兆円
(日本の金融資産2731兆円ー日本の負債2572兆円)
<内訳(主体別状況)>
・個人…+1123兆円(個人金融資産1491兆円ー個人金融負債368兆円)
・企業…ー312兆円(企業金融資産743兆円ー企業金融負債1055兆円)
・政府…ー496兆円(政府金融資産467兆円ー政府金融負債963兆円)

*日本銀行発表・資金循環統計より。
*2012年12月末は速報値。2009年は確定値
*1兆円以下を四捨五入しているため、合計が合わないこともあります。
*個人は、家計という言い方も。自営業者を含む。
*政府は、地方公共団体なども含む。
*不動産や設備資産などは含まれていません。金融資産のみ。


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