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外務大臣、エジプトに対し、遺憾の意

2013年8月14日、岸田外務大臣が、エジプトの治安部隊がムルスィー前大統領支持派デモ隊の排除を開始、多数の死傷者が出ていることに関し、遺憾の意を表明。
(外務大臣談話として発表)

また、在留邦人や邦人渡航者の安全確保のため、必要な措置を講じると発表。
(エジプト在留邦人は約1000名。8月14日現在、邦人の被害は確認されていない)

なお、エジプトについては、外務省から渡航情報(危険情報)が発出されています。
*エジプト全土…渡航の延期をお勧めします。
(2013年7月6日発出。8月16日現在有効)


また、ムルスィー大統領の名前については、メディアにより「モルシ」、「ムルシー」など記名が違います。
(Qnewニュースは、外務省の表記に準じました)

【エジプト情勢】
(外務省発表のエジプト情勢を、Qnewニュース編集部がまとめたものです)

2013年6月30日のムルスィー大統領就任1周年を機に、青年活動家や野党勢力を含む大統領反対派が大統領の退任等を求め、6月21日頃から30日にかけて、カイロ市内を含む全国各地20以上の都市で大規模な反政府デモや集会を行なった。

これに対抗し、大統領支持派も同時期に各地でデモを実施。

6月30日には、カイロのタハリール広場で10万人以上、イッティハーディーヤ大統領宮殿付近で数万人、ナセル・シティで数万人、エジプト全土では数百万人がデモ・集会に参加。

また、6月26日以降、全国各地で大統領反対派と同支持派が衝突し、外国人を含む多数の死傷者が発生。
30日から7月1日朝にかけて、カイロのモカッタムにあるムスリム同胞団本部がデモ隊に襲撃された他、アレキサンドリア、中部のベニスエフ県、アスユート県、カフルエルシェイク県、シャルキーヤ県、ガルビーヤ県等で大統領支持派・反対派の両派による衝突が発生。
エジプト保健省の発表によれば、30日だけで16人が死亡、781人が負傷した。

さらに、6月30日、大統領反対派の「タマッルド(反乱)」運動は、ムルスィー大統領の正統性喪失を宣言するとともに、大統領退陣までデモや座り込みを継続することを呼びかけた。
同運動は、7月2日午後5時を大統領退陣期限と定め、同時刻にカイロ市内各所からクッバ大統領宮殿へのデモ行進及び同時刻からの不服従運動(政府との協力の拒否)開始を呼びかけた。

これらの情勢を受け、7月1日、国軍はすべての当事者に対し、48時間以内に国民の要求に応えることができなければ、軍は将来のロードマップとその履行のための手続きを発表する旨宣言。
               
これに対し、大統領府が、軍の宣言は国家を混乱させ社会の亀裂を深めるものとの声明を発表。
(大統領と軍が対立する形となった)

7月3日、エジプトのシシ国防相が、テレビを通じ、国民にムルスィー大統領の解任を発表。
(軍が動き、大統領を解任した形)
(現在の憲法を停止、憲法裁判所の長官が暫定大統領に就任)
(ムルスィー氏の支持基盤であるムスリム同胞団の幹部の拘束した)


この事態を受け、ムルスィー前大統領支持派は、軍事クーデターであるとして反発。
7月5日、各地で支持派による大規模なデモ・集会が行われ、両派の衝突が激化、一部で治安当局と民衆が衝突。
複数の軍の検問所が襲撃され、5名が死亡。

7月15日、支持派が、全国各地で大規模デモを実施。
警察と衝突し、カイロとギザで合計12人が死亡、300人以上が負傷。

7月19日、支持派と反対派双方が、カイロ市をはじめ各地で大規模デモを実施。
両者の衝突により、3人が死亡、34人が負傷。

7月20日、イスマイリーヤ県のアブ-・スウェイル警察署前で爆発物が爆発し、警察官1人が負傷。

7月26日、全国各地で、支持派と反対派の大規模なデモが発生。
双方のデモ隊の衝突、及び、治安部隊とムルスィー前大統領支持者との衝突が断続的に起き、多数の死傷者が。
(28日のエジプト保健省の発表によれば、一連の衝突で、カイロで65名死亡、アレキサンドリアで9名死亡、全土で748名が負傷)

8月14日、エジプト警察及び国軍が、カイロ市ナセルシティのラバ・エル・アダウィーヤ広場と、ギザ市のナハダ広場で座り込みを行っているムルスィー氏支持派の排除を開始し、多数の死傷者が。
(エジプト保健省によれば、14日時点で13名以上が死亡、21名以上が負傷)
(一部地元メディアによれば、死者は100名を超えるとの情報も)


ニュースINDEX.2013年8月②
★政治・国際
『エジプト』

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