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クリミア情勢、大臣談話(3月2日)

2014年3月2日、外務省が、クリミア半島における情勢について、外務大臣談話を発表。

ウクライナ情勢についての外務大臣談話は、2月24日、前日(3月1日)に続き3回目。
今回の談話は、3月1日、ロシア上院がロシア系住民の保護を根拠に、ウクライナへの軍事介入を承認したことに対して。
(クリミア半島は、黒海に突き出たウクライナの領土)

【外務大臣談話ークリミア半島における情勢について】
(2014年3月2日発表)

1、ウクライナにおけるロシア連邦軍の使用権限に関する3月1日のロシア連邦院(ロシア上院)による決定は、地域の緊張を高め、国際社会の平和と安定を損ないかねないものであり、深刻な懸念と憂慮を表明します。

2、我が国は、ウクライナ情勢が平和的手段によって解決されることを強く期待し、全ての当事者が自制と責任をもって慎重に行動し、ウクライナ領域内におけるロシア連邦黒海艦隊駐留の地位及び条件に関する協定を含む国際法の完全な遵守及びウクライナの主権と領土の一体性を尊重することを強く求めます。

【外務大臣談話ークリミア半島における情勢について】
(2014年3月1日発表)

1、我が国は、ウクライナのクリミア半島における事態の推移を懸念をもって注視しています。
2、我が国としては、すべての当事者が法の支配及び領土の一体性を尊重し、そのために最大限の自制を発揮して責任ある行動を取ることを強く求めます。

【外務大臣談話ーウクライナ情勢について】
(2014年2月24日発表)

1、我が国は、ウクライナにおける事態の推移を注視しています。
2、我が国は、事態の収拾が平和裡に行われ、一日も早くウクライナの安定が取り戻されることを強く望んでいます。
3、我が国としては、ウクライナの安定と繁栄のためには、民主化、市場経済化、法の支配の遵守、領土の一体性を重視しており、このような観点から、民主的な選挙を通じて早期に民意を反映した政権が成立することを期待します。

【ウクライナ情勢】
ウクライナは、東にロシア、西にハンガリー、ポーランド、ルーマニアなど、北にベラルーシ、南は黒海に面する東ヨーロッパの国。
面積は60万平方キロメートル強(日本の約1.6倍)、人口は4千5百万人強(2012年)。
主な民族は、ウクライナ人(78%)とロシア人(17%)。
主な宗教は、ウクライナ正教とウクライナ・カトリック教。

1991年、ソ連邦崩壊により独立。
民主主義国家となるも内政は混乱(度重なる首相の交代、議会解散と再選挙など)。
2010年、ヤヌコーヴィチ大統領が就任すると、ティモシェンコ前首相等の野党政治家を刑事訴追。
(ライバル政治家を刑事訴追する強硬なやり方に、内外から批判が)
さらに、当初「EUへの統合」路線だったヤヌコーヴィチ大統領が、ロシアとの関係を修復し、ロシア寄りに。

2013年11月21日以降、EUとの統合を目指す国民が、首都キエフの独立広場を中心に、デモ(大規模反政府集会)を。
2014年2月18日から、キエフでデモ隊と警察が衝突、多数の死傷者がでる事態に。
(2月22日現在、死者は82名。ウクライナ保健省発表)

2014年2月21日、EU代表同席の下(EUが調停に入った)、ヤヌコーヴィチ大統領と野党3党指導者(クリチコ・ウダール党党首、ヤツェニューク・バチキフシチナ党会派長、チャフニボク・スヴォボーダ党党首)が話し合いを持ち、解決に向け合意。

2014年2月22日、ヤヌコーヴィチ大統領の所在が不明に。
大統領府、同大統領の私邸を、反政府側が確保。
最高会議(国会)は、2004年憲法への回帰、ティモシェンコ元首相の解放、ヤヌコーヴィチ大統領の事実上の解任、大統領権限をトゥルチーノフ(バチキフシチナ党)最高会議新議長に移管、大統領選挙を5月25日に実施することを決めた。

2014年2月27日から、クリミア自治共和国内の施設を、自治国政府が押さえる。
(クリミアは元々ロシアの領土で、ソ連時代にウクライナに組み入れられた。ソ連崩壊後、ウクライナに留まるも「自治共和国」に。人口の60%はロシア人。また、領内にはロシアの軍事基地もある)

2014年3月1日、ロシア上院が、ロシア系住民の保護を根拠に、ウクライナへの軍事介入を承認。
*参考…外務省発表「ウクライナ情勢」、「ウクライナ一般情報」。
*3月14日、クリミアについての説明を追加。


ニュースINDEX.2014年3月①
★政治・国際
『ウクライナ』

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