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エスカレーター事故、調査報告を公表 ２０１５年１１月９日、社会資本整備審議会・昇降機等事故調査部会が、２０１４年１月８日に発生した神奈川県川崎市のエスカレーター事故、２０１２年１２月３日に発生した千葉県船橋市のエスカレーター事故の調査報告書を取りまとめ、公表した。 この２つの事故は、駆動くさりが破断、なおかつ、停止装置（安全装置）が作動せず、エスカレーターが逆走し、大きな事故となった。 調査部会は、駆動くさり切断したは、２つの事件とも調整不備が金属疲労を引き起こし、破断に至ったと結論。 また、駆動くさり切断時、停止装置が作動しなかったのは、 ・川崎市の事故では、連結棒、軸受部が摩耗し、作動位置まで回転しなかったこと、さらに、検知スイッチが、不適切な作動位置に調整されていたため。 ・船橋市の事故では、リンク機構部がステップカバーと干渉しため。 とした。 これを受け、社会資本整備審議会は、国土交通省に対し、 ・駆動くさりに係る保守点検基準の明確化や、適切な保守業務の徹底を指導すること。 ・定期検査において、駆動くさりの伸び・たるみを定量的に計測し、定期検査基準の見直しを検討すること。 ・駆動くさりが破断した場合に、駆動くさり切断時停止装置が所要の機能を果たすことができるよう、必要な措置を講じること。 を「意見」した。 ＊社会資本整備審議会…設置法に基づき、国土交通省内に設置された審議会 ＜川崎市エスカレーター事故＞ ・発生日時…２０１４年１月８日８時１９分頃 ・発生場所…神奈川県川崎市「武蔵小杉駅」ＪＲ・東急連絡通路 ・概要…１階から２階への上りエスカレーターの駆動くさりが破断し、利用者を乗せたまま逆走。利用者が折り重なるように転倒。（重傷１名、軽傷１０名） ・製造メーカー…三菱電機 ・保守会社…三菱電機ビルテクノサービス ＜船橋市エスカレーター事故＞ ・発生日時…２０１２年１２月３日７時１２分頃 ・発生場所…千葉県船橋市・ＪＲ東日本「西船橋駅」 ・概要…ホームから改札階へ向かう上りエスカレーターの駆動くさりが破断し、２６名の利用者を乗せたまま逆走。（軽傷２名） ・製造メーカー…日立製作所 ・保守会社…日立ビルシステム |
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