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石田委員、効果が期待できない

2016年2月18日、福岡市で開催された福岡県金融経済懇談会に出席した石田浩二・日銀政策委員会審議委員が、懇談会終了後に記者会見を行なった。
       
石田委員は、1月29日の日本銀行・金融政策決定会合で、マイナス金利政策に反対票を投じた。
記者会見では、このことについて質問され、石田委員は「このタイミングでマイナス金利を導入しても、その効果が期待できないと考 えたから」と説明した。
         
また、2012年の金融政策決定会合で、石田委員が付利の撤廃を提案したことについて質問され、「大変な円高となっていた当時と、現在では状況が大きく異なっている」と説明した。
       
【石田委員・記者会見の概要】
<マイナス金利政策に反対したのは?>
マイナス金利の導入に反対したのは、ひと言で言えば、このタイミングでマイナス金利を導入してもその効果が期待できないと考 えたから。
効果が期待できないと考えた理由が大きく2つ。
ひとつは、イールドカーブを更に引き下げても、経済に対する刺激効果は限定的ではないかということ。
もうひとつは、ポートフォリオ・リバランスの効果についても限定的ではないかということ。
        
イールドカーブは国債の金利であり、すでに金利水準が十分下がっているため、(マイナス金利を導入しても)民間の金利低下する比率がかなり小さい。そのため、イールドカーブを引き下げても効果は限定的だと考えた。
ポートフォリオ・リバランスで一番大きいのは「貸付」なのですが、現在の状況から貸出が大きく伸びるのは難しいと考えた。
海外で貸出を増やして、国内での経済活動にはあまり貢献しないため、ポートフォリオ・リバランスの効果は限定的だと考えた。
         
<2012年12月の会合で付利の撤廃を提案したが?>
引き下げを提案した2012年と、現在(2016年)では、状況が大きく異なっている。
2012年当時は大変な円高が起こっており、誰がみても行き過ぎた円高であった。
そのうえ、海外からは日本の短期国債をリスクなく、利回りも付けて買えるという状況であった。
そこで、円を買いやすくなっている状況を是正した方が良いと考えて提案した。

ニュースINDEX.2016年2月⑥
★政治・国内
『日本銀行』

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