福岡の桜、平年の休眠打破は2月7日
福岡の桜の休眠打破日(平年値)は2月7日で、今年は冬場の気温低めの影響で平年値より1日早い、2月6日に休眠打破していたと推測されます。
桜の花芽は前年の夏に作られ、秋になると休眠に入ります。その後、一定期間、低温に受けると休眠から目覚めます(これを休眠打破といいます)。休眠から目覚めた桜の花芽は、気温の上昇とともに生長し、3月~4月に開花します。
今年の福岡の桜(気象庁の標本木)は3月17日に開花しましたが、同日までの気温の推移から今年の桜の休眠打破日を逆算で割り出しました。
また、昨年5月に気象庁の平年値(過去30年の平均値)が更新され、平年の桜開花日も変わっています(3月23日→3月22日)。これを受け、平年の休眠打破日も計算し直しました。
結果、福岡の桜の休眠打破日(平年値)はこれまでと同じ2月7日で、今年の休眠打破は冬場の気温低めの影響で平年より1日早い、2月6日だったと推測されます。
*以下の開花予想計算式は、新たな平年値を使用し、気温を気象庁の実測値に変更したものです(正解の開花計算式です)
計算式・福岡2022
▮ 計算の前提条件
開花までに必要な積算温度は、休眠打破から約360℃(平均気温)…①
休眠打破に必要な低温は、8℃以下の気温が1000時間。
福岡の最低気温が8℃以下になるのは12月以降(平年)。
2月7日を積算温度計算の平年の基準日(平年の休眠打破日)とする。
気温が平年より1℃低いと、1日当たり2時間、8℃以下の時間が増加。逆に気温が1℃高いと、1日当たり2時間、8℃以下の時間が減少すると計算。
1月~2月の8℃以下の時間は、1日24時間のうち18時間…②
▮ 2022年の休眠打破
2021年12月の気温は平年並となりました。これによる休眠打破の進みや遅れは無い。
31日×0.0℃×2時間=0時間…③
2022年1月の気温は、平年並となりました。これによる休眠打破の進みや遅れは無い。
31日×0.0℃×2時間=0時間…④
2022年2月(6日まで)の気温は、平年より1.2℃低くなりました。これによる休眠打破の進みは、
6日×1.2℃×2時間=14.4時間…⑤
冬の気温低めによる休眠打破の進み(③+④+⑤)は、
0時間+0時間+14.4時間=14.4時間…⑥
休眠打破が早くなる日数(⑥÷②)は、
14.4時間÷18時間=0.8日(約1日)
2022年の休眠打破は、平年より1日早い、2月6日(計算上は、この日から桜の花芽が生長を始める)。
▮ 2月の積算温度
2月の気温は平年より1.5℃低くなりました(6.3℃)。休眠打破後の2月の日数(6日~28日)は23日。2月の積算温度は、
6.3℃×23日=144.9℃…⑦
▮ 3月に必要な積算温度
開花までに必要な積算温度(約360℃)から、2月(⑦)の積算温度を引いたもの。
360℃ー144.9℃=215.1℃…⑧
▮ 3月の開花に必要な日数
必要な積算温度(⑦)を、3月上中旬の気温12.5℃で割ったもの。
215.1℃÷12.5℃=17.2(約18日)
計算上の福岡の桜開花日は、平年より4日早い、3月18日。
*実際の開花日は3月17日で、計算上より1日早くなりました。早くなったのは3月中旬の最高気温が連日20℃超となり、これにより花芽の生長が加速したことが要因と考えられます
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ソメイヨシノ |
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