くにゅーニュース(2011年4月)
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高濃度汚染水、海への流出、止まる

2011年4月6日、東京電力が、福島第1原発2号機の取水口付近から、高濃度の放射能汚染水が海へ流出していたのを、止めたと発表。

コンクリートに亀裂があり、ここから流出していたが、凝固剤を注入し止水した。

<経緯>
2011年4月2日…福島第一原子力発電所2号機取水口付近から、高濃度の放射能汚染水が海へ流出していた。
東京電力は、コンクリートの注入等による、止水処置を始めた。
         
2011年4月5日…福島第1原発2号機の取水口付近で採取された、海水の詳しい分析結果を発表。
・4月2日採取された海水からは、放射性ヨウ素131が1立方cmあたり30万ベクレル(国の基準の750万倍)。
・4月4日採取された海水からも、放射性ヨウ素131が1立方cmあたり20万ベクレル(国の基準の500万倍)。
・4日の海水からは、放射性セシウム137も、1立方cmあたり9万6千ベクセル(国の基準の110万倍)。

4月6日…高濃度の放射能汚染水の、海への流出を止水。

なお、原子力安全保安院によると、福島第1原発1~3号機の建屋や、外の立て坑にたまっている高濃度の放射能汚染水は、計約6万トン。

<今後の対策>
原発施設内の高濃度の放射能汚染水を、集中廃棄物処理施設などに取り込む予定。
(そのため、集中廃棄物処理施設内の低濃度の汚染水を海に流した。高濃度の汚染水を入れるスペースを作るため)

<問題点>
・今後も、多量に、高濃度の放射能汚染水が発生する見通し。
(原子炉や使用済燃料棒を、水で冷却中のため)
・放射性物質の流出(放射能漏れ)が続いている。

【ヨウ素131】
ヨウ素の同位体。核分裂によって生成される。
半減期は、8日。
放射性ヨウ素を体内に取り込むと、甲状腺に集まる。
そして、放射線をあびせ、遺伝子を傷つける。
被爆量が多いと、数年~十数年後に甲状腺ガン(甲状腺機能障害)を起こすことも。
乳幼児から成長期までの子供は、甲状腺が活発で、ヨウ素を吸収しやすいので、注意が必要。

【セシウム137】
セシウムの同位体。ウランの核分裂により生ずる。
半減期は、30年。
体内に入ると、血液の流れに乗って、腸や肝臓に。
そして、カリウムと置き換わって筋肉に蓄積。
その後、腎臓を経て、体外に排出される。
体内に取り込まれてから、体外に排出されるまで、100日から200日。
この間、ガンマ線を放射し、体内被曝させる。
なお、セシウム137は、医療用の放射線源に使われている。
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★災害・国内
『原発事故』

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