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QE3、100億ドルの縮小

2013年12月18日(現地時間)、前日から開催されているFRB・連邦公開市場委員会(FOMC)で、QE3(アメリカの量的緩和政策)を縮小することが決まった。

連邦公開市場委員会終了後、バーナンキFRB議長が記者会見し、失業率等雇用状況が改善していることから、現在行っている「QE3」を来年1月から100億ドル縮小することなどを説明した。

具体的には、月400億ドル購入しているMBSは、月350億ドルに。
月450億ドル購入している長期国債が、月400億ドルに縮小される。

なお、この政策には、ボストン連銀のローゼングレン総裁のみが反対票を投じた。
(注目のイエレンFRB副議長は賛成に回った)

*連邦公開市場委員会(FOMC)…アメリカの金融政策を決めるFRBの機関。
FRB理事7人、ニューヨーク連邦準備銀行総裁、持ち回りで選ばれる他地区連銀総裁4人、計12名で構成される、
定期には年8回開催され(約6週間毎に)、FRB議長が委員会の議長を務める。


【QE3(アメリカの量的緩和政策)】
「Quantitative Easing program 3」を略したもの。
日本語に訳すと、「3回目の量的緩和政策」
FRBの金融政策決定機関である「FOMC(連邦公開市場委員会)」が決めた政策。
具体的にはFRBが市場の国債や債券を購入することで、通貨量を増加させ、景気の回復をはかる。

QEは、過去2回行われており、
1回目のQE(QE1)は、2008年11月~2010年6月まで(8ヵ月)行われ、1兆7250億ドルの国債、MBSなどを購入。
2回目のQE(QE2)は、2010年11月~2011年6月まで(8ヵ月)行われ、6000億ドルの国債を購入。

3回目となる「QE3」は、2012年9月、月400億ドルのMBSを購入することでスタート。
2013年1月、長期国債も月450億ドル購入。
(合わせて850億ドルを、毎月、FRBが買い入れる)
(失業率が下がるまで続けられる。実際、どこまでやるかは未定)
(MBS…Mortgage-backed securities、モーゲージ担保証券、不動産担保証券、住宅ローン担保証券などと訳されている)


2012年12月12日、ゼロ金利政策は「失業率が6.5%以下」になったり、「インフレ見通しが2.5%を超えた」場合は停止すると発表。
(ゼロ金利政策は、これまで「2015年の半ばまで」と公表していた)
(QE3は、金利政策だけで景気回復が図れなかったため、ゼロ金利政策に被せる形で始まった金融政策。ゼロ金利政策の停止は、QE3の停止も意味する)


2013年12月18日、FOMCで、QE3の縮小が決まる。
(月400億ドル購入しているMBSは月350億ドルに。月450億ドル購入している長期国債が月400億ドルに)

【2013年アメリカ失業率(月別)】
・1月…7.9%
・2月…7.7%
・3月…7.6%
・4月…7.5%
・5月…7.6%
・6月…7.6%
・7月…7.4%
・8月…7.3%
・9月…7.2%
・10月…7.3%
・11月…7.0%
(アメリカ労働省発表)

【参考・FRB(連邦準備制度理事会)】
FRBは、1913年に設立されたアメリカの中央銀行にあたる政府機関。
(実際の中央銀行としての業務は、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコなど計12にある地区連銀が担当。FRBはその連銀を統括する機関)

14年任期の理事7名で構成され、その理事の中から議長、副議長(任期は4年)が任命される。
(理事の任期は14年で原則1期だが、任期途中で辞めた理事の後任は再任が可能。そのため、最大28年間、理事を務める可能性もある。議長は理事の期間であれば、何度でも再選可能。この結果20年近くFRBの議長を務めた人物も存在する)
(議長、副議長、理事は、大統領が上院の助言と同意に基づいて任命する。上院の同意人事)

FRB議長は、金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)の議長も務める。
(FOMCは、FRB理事7人、ニューヨーク連邦準備銀行総裁、持ち回りで選ばれる他地区連銀総裁4人、計12名で構成されるアメリカの金融政策決定機関。定期には年8回開催される)

FRBは政府機関であるが、同時に強い独立性を有しているため、FRB議長は大統領に次ぐ、アメリカ・ナンバー2の権力者と言われている。

ニュースINDEX.2013年12月②
★政治・国際
『アメリカ』

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