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5日、オバマ大統領と首脳会談

2013年9月5日(現地時間)、G20出席のためサンクトペテルブルク(ロシア)を訪問中の安倍総理が、同地でオバマ・アメリカ大統領と首脳会談を行なった。

外務省によると、会談は約1時間行なわれ、シリア問題、経済問題、TPP、北朝鮮問題、中国問題など多岐のわたって話し合われた。

<友好関係について>
・オバマ大統領が、日米同盟は日米両国の安全の礎であるのみならず、世界の多くの国にとって安全の礎であると発言。
・安倍総理はオバマ大統領の訪日を招請。これに対し、オバマ大統領は是非調整したいと発言。

<シリア問題について>
・安倍総理は、シリアにおいて化学兵器が使用された可能性が極めて高いことを強く懸念する。化学兵器の使用はいかなる場合も断じて許されないと発言。
・さらに大統領のお考えは十分理解しており、アメリカと協力していきたいと伝えた。
・両首脳はシリアの問題に関して、しっかりと連携していくことを確認。

<経済について>
・TPP交渉の年内妥結に向けて、緊密に協力していくことを確認。

<北朝鮮問題について>
北朝鮮の非核化に向け、緊密に連携していくことを確認。

<中国問題について>
日米両国が一致してあたることが重要であるということを確認。

【シリア問題】
シリアは、正式には「シリア・アラブ共和国」(シリアは通称)。
中東・西アジアの共和制国家。

北はトルコ、東はイラク、南はヨルダン、西はレバノン、南西はイスラエルと接し、北西は地中海に面する。
国土面積は18.5万平方キロメートル(日本の約半分)。
首都は、ダマスカス。
人口は、2082万人(2011年)
(アラブ人が90%。クルド人、アルメニア人などが10%。2009年)
(イスラム教・スンナ派が74%、イスラム教徒・シーア派などが16%、キリスト教徒10%)


シリアは歴史が古く、古代にはメソポタミアの中に含まれ、その後、アッシリア、バビロニア、ギリシア、ローマ、ビザンチン帝国、イル汗国、オスマン帝国と支配者が変わった。
1918年にオスマン・トルコより独立するも、1920年にフランスの委託統治領に。
1946年、フランスから独立、共和制国家となった。

現在の大統領は、2000年に就任したバッシャール・アル・アサド大統領(任期は7年。2期め)
(1970年から大統領を務めたハーフェズ・アサド前大統領の次男)
(共和政体下にあるものの、実質はバアス党による一党支配)


2011年、チュニジア・ジャスミン革命の影響に受け、反政府デモの広がった(シリア騒乱)。
2012年、反政府勢力が「シリア国民連合」に統合され一つに。さらに、騒乱が拡大。
2013年2月、国連人権高等弁務官事務所は、シリア騒乱での死者が7万人に迫っていると発表。

アメリカは、ヒズボラ、パレスチナ過激派支援などを理由に、シリアをテロ支援国リストに掲載している。
一方、ロシア、中国、イランは、シリア・アサド政権を支持している。
(ロシアとはソ連時代からの友好国。最新鋭の弾道ミサイル等の武器を援助している)
(中国は、資源開発や投資分野で関係を深めている)


2013年8月、国連安全保障理事会に、シリアへの軍事行動を認める決議案が提出される。
しかし、ロシア、中国が反対にまわり、採択される見通しは立っていない。
(シリアで、化学兵器が使用されたことを受けた軍事介入)

これを受け、アメリカは多国籍での軍事行動を計画するが、イギリス議会がシリアへの軍事行動を否決(8月29日)。
(イギリスは軍事行動に加わらないことを決めた)
2013年8月31日、オバマ・アメリカ大統領は、シリアへの軍事行動について、議会の承認を求めることにした。

*参考…外務省発表、「シリア・地域情勢」

ニュースINDEX.2013年9月①
★政治・国際
『アメリカ』

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