南シナ海問題、一方的な行為は慎むべき
2014年5月8日、菅官房長官が朝の記者会見で、南シナ海でのベトナムと中国の衝突について、深く憂慮していると発言。
(記者の質問に答える形で)
また、対話により平和的に解決すべき問題。
境界が未確定の海域における、一方的な行為(掘削)は慎むべきであり、中国は説明責任を果たすべきとの見解を述べた。
5月7日にベトナム政府が記者会見を開き、南シナ海・西沙諸島近くの海域で、ベトナム海上警察の船と、中国当局の船が複数回、衝突したことを公表。
中国の国有石油会社が、同海域で掘削作業を始め、掘削に反対するベトナムとの対立が激しくなっている。
*西沙諸島(せいさしょとう、パラセル諸島)…南シナ海に浮かぶ多数のサンゴ礁の小島。中国とベトナムと台湾も領有権を主張している。
【南シナ海をめぐる問題(概要)】
南シナ海は、台湾、フィリピン、ブルネイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、中国に囲まれた海。
この南シナ海にある南沙諸島や西沙諸島については、周辺各国が領有権を主張、争っている。
(石油、天然ガスなどの資源確保のため)
特に近年、中国が勢力の拡大を始め、1995年、フィリピンが支配下に置いていた、南沙諸島のミスチーフ礁を実効支配。
(フィリピンがパトロールしていない台風時期を狙い、上陸。建造物を作り、支配した)
2011年に入ると、中国の探査船がフィリピンの領海内において、探査活動をくり返した。
2013年、フィリピンは南シナ海をめぐる中国との紛争に関し、国連海洋法条約に基づく仲裁手続を開始。
2014年3月30日、フィリピン政府は、申述書を仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)に提出。
2014年5月、中国の国有石油会社が、南シナ海の西沙諸島近くの海域で掘削作業を始め、掘削に反対するベトナムと対立。
両国当局の船が、衝突をくり返す事態に。
*参考…外務省発表、フィリピンによる国連海洋法条約に基づく仲裁手続について
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