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日本の大陸棚、約17万k㎡増加

2014年9月9日、菅官房長官が朝の記者会見で、同日行われた閣議において、2つの海域を日本の「大陸棚」とする政令が決定したことを発表。
(排他的経済水域及び大陸棚に関する法律・第2条2に基づく政令)

新たに日本の大陸棚となるのは、沖大東海嶺南方海域(沖大東島の南方海域)と四国海盆海域(沖ノ鳥島の北方海域)、合わせて約17万7000平方キロメートル。
政令施行日は、2014年10月1日。

両海域は、2012年4月27日に大陸棚限界委員会により日本の大陸棚として認められ、今回の政令により、正式に日本の大陸棚となる。
両海域とともに日本の大陸棚として認められた小笠原海台海域、南硫黄島海域についても、関係国との調整終了後、政令の制定を行なう予定。

なお、大陸棚限界委員会で先送りされた「九州・パラオ海嶺南部海域」については、早期に勧告が行われるよう働きかけを継続している。

【排他的経済水域及び大陸棚に関する法律・第2条】
我が国が国連海洋法条約に定めるところにより沿岸国の主権的権利その他の権利を行使する大陸棚は、次に掲げる海域の海底及びその下とする。
1、我が国の基線から、いずれの点をとっても我が国の基線上の最も近い点からの距離が二百海里である線までの海域。
2、前号の海域の外側に接する海域であって、国連海洋法条約第七十六条に定めるところに従い、政令で定めるもの。

【日本の大陸棚延長・経緯】
2008年11月、日本は大陸棚限界委員会に対して、大陸棚延長申請を提出。
申請は、南鳥島海域、小笠原海台海域、茂木海山海域、南硫黄島海域、沖大東海嶺南方海域、四国海盆海域及び九州・パラオ海嶺南部海域の7海域。
(面積にして約74万k㎡。日本の国土面積の約2倍)

2012年4月27日、大陸棚限界委員会から勧告(回答)があり、四国海盆海域、小笠原海台海域、南硫黄島海域、沖大東海嶺南方海域の4海域は、日本の大陸棚として認められた。
4海域合わせた面積は約31万k㎡で、日本の陸地面積の80%にあたる。
また、沖ノ鳥島を基点とする、大陸棚延長も認められた。

一方、南鳥島海域、茂木海山海域は却下され、九州・パラオ海嶺南部海域については勧告が行われず、先送りとなった。
九州・パラオ海嶺南部海域の先送りは、中国と韓国が沖ノ鳥島が大陸棚を有しない「岩」であると主張し、同島を基点とする日本の大陸棚延長申請に反対しているため。

<EEZと大陸棚の違い>
・EEZ(排他的経済水域)…200カイリまで。「海底・地下」と「海中・海上」の資源に、その国の権利がある。
・大陸棚…最大で350カイリまで。「海底・地下」の資源に、その国の権利がある。

*日本の領海とEEZを合わせた海域は、領土面積の約12倍の447km²で、世界第6位の面積を持つ。

ニュースINDEX.2014年9月③
★政治・国内
『閣議・政令』

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