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イタリア、コッタレッリ氏を首相指名

2018年5月28日、イタリアのマッタレッラ大統領が、国際通貨基金(IMF)の元財政局長・コッタレッリ氏を首相に指名しました。
  
27日に、ジュゼッペ・コンテ氏が組閣を断念、首相指名を辞退しました。
これを受け、イタリア大統領は新たにコッタレッリ氏を首相に指名しました。
    
政治色の無いコッタレッリ氏ですが、議会は右派の同盟と第三極の五つ星運動が多数を占めており、信任される可能性が低いと見られています。
   
このため、イタリアは再選挙となる可能性が高まっています。
     
*議会信任されても、次の選挙までの暫定政権となる見込みです
    
【イタリア・2018政局】
2018年3月4日、イタリアで総選挙で行われました。
        
開票の結果、代議院(下院、630議席)では、中道右派連合が265議席、第三極の五つ星運動が227議席、与党の中道左派連合が122議席となりました。
     
過半数を獲得した勢力が無いため、中道右派連合の中の第1党である同盟(125議席)と五つ星運動との間で連立政権交渉が行われ、5月18日、合意に達しました。
 
党員投票の結果、連立が承認され、5月21日、両党は連立政権の首相に、フィレンツェ大学のジュセッペ・コンテ教授を推薦しました。
 
推薦を受け、5月23日、マッタレッラ大統領がコンテ教授を首相に指名しました。
      
新首相に指名されたコンテ氏は、5月27日、閣僚名簿を大統領に提出しましたが、マッタレッラ大統領はパオロ・サボナ氏の経済財務相について、認証を拒否しました。
        
大統領の認証拒否は、サボナ氏がユーロ離脱派であることが理由です。
同日、コンテ氏は組閣を断念、首相指名を辞退しました。
   
5月28日、マッタレッラ大統領が、国際通貨基金(IMF)元財政局長のカルロ・コッタレッリ氏を首相に指名しました。
     
*イタリアの内閣は、首相に指名された人物が閣僚名簿を作成し、大統領の認証を受けたあと、10日以内に議会がこの内閣を信任すれば発足します
     
<イタリア大統領>
イタリアの国家元首である大統領は、イタリア議会の全議員と各州代表による間接投票で選出されます。
   
任期は7年で、議会解散権、首相任命権、軍隊指揮権などにおいて、独自の判断で行使できる権限を持っています。
象徴的な存在であるとともに、非常時には大権を持ちます。
       
現在のマッタレッラ大統領は、元々、キリスト教民主主義(現・民主党)の政治家で、2015年1月に中道左派連合の支援を受けて、大統領に就任しました。
ニュースINDEX.2018年5月③
★政治・国際
『イタリア』
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