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政府、武漢の日本人を帰国させる

2020年1月26日、安倍総理が官邸で記者会見を行い、武漢在住の日本人を帰国させるため、チャーター機を手配したことを明らかにしました。
 
中国・武漢では、現在、新型コロナウイルスによる肺炎が拡大、多数の感染者、死者が発生しています。
1月26日現在、中国において新型コロナウイルス肺炎患者は、1975名(うち死亡56名)、報告されています。
     
中国当局は、この新型コロナウイルス肺炎の拡大を抑えるため、武漢市において、1月23日10時から市全域の公共交通、地下鉄、客船、長距離バスの営業を停止し、空港、鉄道の駅、武漢から外へ出る道を封鎖しました。
   
1月24日からは、武漢市の近隣6市(鄂州市、仙桃市、枝江市、潜江市、黄岡市、赤壁市)においても、公共交通機関の停止、鉄道の駅や市を離れる道の封鎖が始まりました。
  
この封鎖により、武漢市にいる人々は、同地から移動することが出来なくなっています。
アメリカやフランスは、この事態を受け、武漢に滞在している自国民をチャーター機で帰国させることを決めました。
   
今般、日本政府も、新型コロナウイルス肺炎が流行している武漢から、日本人を帰国させることにしました。
  
安倍総理によると、すでにチャーター機を手配しており、中国政府との調整が整い次第、希望する国民全員を帰国させる予定です。
   
【新型コロナウイルス・肺炎】
2019年12月に、中国・湖北省武漢で発生した新型のコロナウイルスによる肺炎。
      
コロナウイルスは、重度となる症状を引き起こすウイルス。
ヒトからヒトの感染については、簡単に感染するものもあれば、伝染りにくいものもあります。
 
現時点では、新型コロナウイルス・肺炎の致死率は約3%(WHO発表)。
感染者の4人に1人(25%)が重症化します。
   
感染から2日~14日の潜伏期間の後、高熱、咳、呼吸困難、頭痛などの症状を発症します。
       
なお、外務省は、中国・湖北省に感染症危険レベル3(渡航中止勧告)、湖北省以外の中国全土に感染症危険レベル1(十分注意)を発表しています。
 
*現時点では判明していないことが多く、致死率や潜伏期間など、中国の発表が正確であることが大前提となっています
   
■経緯
2020年1月5日、世界保健機関(WHO)は、2019年12月から、中国・湖北省武漢において原因不明の肺炎が発生と発表。
     
2020年1月9日、中国当局が、入院中の肺炎患者から新型のコロナウイルスを特定。
  
2020年1月12日、中国当局は、新型肺炎患者が、41名(うち重症7名、死亡1名)とWHOに報告。
  
2020年1月20日、中国当局は、新型肺炎患者が、201名(うち重症・重篤44名、死亡3名)と発表。

2020年1月21日、中国当局は、新型肺炎患者が、218名(死亡4名)と発表。
新型肺炎の拡大を受け、21日、日本の外務省は、中国に感染症危険レベル1(十分注意)を発表しました。
     
2020年1月22日、中国当局は、新型肺炎が、440名(死亡9名)と発表。
また、22日までにタイで4名、韓国で1名、アメリカで1名、台湾で1名、日本で1名の感染が確認されました(いずれも輸入症例)。
     
2020年1月23日、中国当局は、新型による肺炎が571名(死亡17名)と発表。
23日、日本の外務省は、中国・武漢の感染症危険レベルを2(不要不急の渡航は中止)に引き上げました。
 
1月23日、世界保健機関(WHO)の緊急委員会において、中国で流行している新型コロナウイルス肺炎は、現時点、「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態」に当たらないとの判断を下しました。
   
2020年1月24日、中国での新型肺炎患者が830名(うち死亡25名)に達しました。
2020年1月25日、中国での新型肺炎患者が1287名(うち死亡41名)に達しました。
      
2020年1月26日、中国での新型肺炎患者が1975名(うち死亡56名)に達しました。

また、26日までにタイ、韓国、台湾、アメリカ、ベトナム、シンガポール、日本、オーストラリア、フランス、マレーシア、マカオ、香港、ネパールでも感染患者が確認されました(ほとんどが輸入症例)。
   
■コロナウイルス
コロナウイルスは、人や動物の間で広く感染症を引き起こすウイルスです。
人に感染症を引き起こすものは、これまで6種類(サーズやマーズなど)が確認されています。
    
飛沫感染や接触感染で伝播し、風邪などの一般的症状を引き起こすほか、下痢などの消化器症状も報告されています。
   
また、重傷の場合には呼吸不全を起こすこともあります。
   
■感染予防策
・感染源である動物との接触を避ける(現在、新型肺炎の感染源動物は確定していません)。
     
・休息、栄養を十分に取り、体に抵抗力をつける。
・手指等の衛生保持(手洗い)を心掛ける。
・できるだけ人混みを避けるか、マスクを着用する。
     
・咳やくしゃみの症状がある患者とは、可能な限り濃厚接触を避ける。
・温度の変化と乾燥しすぎに注意する。
・高熱、咳、呼吸困難等の症状が見られた時は、適切なタイミングで専門医の診断を受ける。

*50歳以上や、慢性疾患(糖尿病、高血圧、喘息、腎障害、心疾患、呼吸器疾患等)を持っている場合は重症化するリスクが高く、注意が必要です
 
*これまでに発生したコロナウイルス肺炎(MERSなど)の一般的な感染症対策です
ニュースINDEX.2020年1月下旬
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