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南シナ海仲裁判断、従うことを求める

2021年7月12日、外務省が南シナ海に関する仲裁判断から5年目の同日、外務大臣談話を発表しました。
   
南シナ海は、周辺各国が領有権を主張し、紛争が続いています。特に中国が南シナ海のほぼ全域に同国の主権が及ぶとし、近年、武力に因る支配を進めています。
   
1974年には南ベトナム軍を攻撃して、西沙諸島の島々を占領しました。2012年には、フィリピンの排他的経済水域 (EEZ) 内に位置するスカボロー礁を占領しました。
   
この状況を受け、2013年1月22日、フィリピンは中国との間の紛争について、国連海洋法条約に基づく仲裁手続を開始しました。
   
オランダ・ハーグの仲裁裁判所は2016年7月12日、南シナ海紛争について、最終的な仲裁判断を下し、中国の主張(南シナ海のほぼ全域に中国の主権が及ぶ)は法的な根拠が無いとしました。
  
また、フィリピンのEEZ内での漁船妨害や人工島造成は、フィリピンの主権を侵害していると判断しました。
   
この仲裁判断から5年目を迎えた7月12日、日本は外務大臣談話を発表しました。
   
談話で、国連海洋法条約の規定に基づく仲裁判断は最終的なものであり、紛争当事国を法的に拘束するものであるとしました。
   
中国の仲裁判断を受け入れないという主張は、国際法に従った紛争の平和的解決の原則に反しており、判断に従うことを求めました。
   
最後に、力や威圧による一方的な現状変更の試みに強い反対を表明するとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現を目指していくことも表明しました。
       
【南シナ海に関する仲裁判断】
南シナ海は、周辺各国が領有権を主張し、紛争が続いています。特に中国が、南シナ海のほぼ全域に中国の主権が及ぶとし、近年、武力に因る支配を進めています。
    
1974年には南ベトナム軍を攻撃して、西沙諸島の島々を占領しました。2012年には、フィリピンの排他的経済水域 (EEZ) 内に位置するスカボロー礁を占領しました。
  
この中国の力による支配に対し、2013年1月22日、フィリピンは国連海洋法条約に基づく仲裁手続を開始しました。
   
フィリピン政府は2014年3月30日、申述書(フィリピンの主張)をオランダ・ハーグの仲裁裁判所に提出。
      
オランダ・ハーグの仲裁裁判所は2016年7月12日、南シナ海紛争について、最終的な仲裁判断を下しました。
   
仲裁判断は、中国の主張(南シナ海のほぼ全域に中国の主権が及ぶ)について、法的な根拠が無いとしました。
   
また、中国が実効支配している南沙諸島は、満潮時は海面下となる「低潮高地」や岩であり、EEZや大陸棚は認められないと判断。
   
さらに、中国によるフィリピンのEEZ内での漁船妨害や人工島造成は、フィリピンの主権を侵害していると判断しました。
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