ギリシャ財政問題(債務問題)
ギリシャ政府の債務が膨れ上がり、デフォルト(債務不履行)に陥る可能性が高くなっている問題。2015年時点でギリシャ政府の債務は約3100億ユーロと推測されました。
ギリシャ共和国は、ヨーロッパの南東、バルカン半島最南端部に位置する共和制国家。バルカン半島の領土と約3000の島によって構成され、人口は1千1百万人強。
農業、鉱業、工業、輸送業、観光業が盛んで、中でも観光、海運業、移民からの送金が、ギリシャの三大収入源となっています。
ギリシャ債務問題・経緯
2009年10月、ギリシャで政権交代が行われた結果、国家財政の粉飾決算が明らかになりました。対GDP比3.7%とされた財政赤字が「実際には13.6%」であり、債務残高も国内総生産の113%(約35兆円)にのぼっていました。
この粉飾決算は、ユーロ加入の2000年頃から始まりました。ギリシャがユーロに加入するためには、財政赤字を対GDP比3%以内に収める必要があったため、粉飾して3%以内としました。
この事態(デフォルト状態)を受け、欧州連合(EU)が救済に入り、2011年10月27日、ギリシャ支援策で合意。合意内容は、ギリシア国債を保有する銀行に「元本の50%削減」を求め、一方、ギリシャは増税を行ない、年金改革、公務員改革、公共投資削減などの厳しい緊縮財政策を行なうというもの。
2015年1月25日に行われたギリシャ議会総選挙において、反緊縮財政を掲げる急進左派連合が第1党に躍進し、チプラス政権が誕生。新政権は緊縮財政策に終止符を打ったため、EU側との交渉が決裂しました。
2015年6月27日、ギリシャの財政危機を話し合うユーロ圏財務相会合で、ギリシャ側が求めていた支援期間の延長が拒否され、翌28日、欧州中央銀行がギリシャ国内銀行向け緊急流動性支援(ELA)の追加が見送りとなりました。
これを受け、ギリシャ政府は資本規制導入(7月7日までの銀行閉鎖と預金の引き出しを1日60ユーロに制限)と、7月5日にユーロ圏が求めている「財政緊縮策を受け入れるかどうか」の国民投票実施を決定。
2015年7月1日、IMF(国際通貨基金)がギリシャの「支払い遅延」を発表。IMFのギリシャに対する融資残高は212億ユーロ(2015年6月末)で、6月30日が約15億ユーロの返済期限であったが、ギリシャは返済を行わなかった。
2015年7月5日、ギリシャでユーロ圏が求めている「財政緊縮策を受け入れるかどうか」の国民投票が行われ、「緊縮反対」が多数となりました。
2015年7月13日、ユーロ圏首脳会議で、ギリシャへの3度目の支援(3年間で最大860億ユーロの支援)が合意(事実上、財政緊縮策受け入れ)。
2015年7月16日、ギリシャ議会は、支援の前提条件である財政改革法案(増税、年金削減など)を賛成多数で可決。翌7月17日、ユーロ圏財務相会合(電話会合)が開催され、ギリシャへの金融支援交渉開始を決定しました。
2015年7月20日、6月29日から続いていた銀行が営業を再開。
2015年8月14日、ユーロ圏財務相会合はギリシャへの金融支援(3年間で最大860億ユーロ)について、正式に合意しました。
2015年8月19日、ユーロ圏の欧州安定メカニズム(ESM)理事会は、ギリシャへの金融支援860億ユーロ(約11兆9千億円)を正式に承認しました(支援手続きが終了)。
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