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ラニーニャ現象、冬の間だけ。春は平常

2021年12月10日、気象庁がエルニーニョ監視速報を発表しました。

エルニーニョ監視速報は、大平洋赤道域・東部の海洋の状況です。
   
11月のエルニーニョ監視海域は、基準値より0.9℃低い海面水温となりました。
   
気象庁は現在、ラニーニャ現象が続いていると判断しました。
     
今後の見通しについては、冬の間(2022年2月まで)、ラニーニャ現象が続く可能性が高い(60%)と予測しました。また、春にはラニーニャ現象が終息し、平常の状態になる可能性が高い(80%)と判断しました。
   
なお、冬季にラニーニャ現象が発生すると、西高東低の気圧配置が強まり、気温が低くなる(寒冬)傾向にあります。

■海面水温・基準値との差
・2021年7月…-0.2℃(-0.3℃)
・2021年8月…-0.3℃(-0.3℃)
・2021年9月…-0.4℃(-0.5℃)
・2021年10月…-0.7℃
・2021年11月…-0.9℃

*過去5ヵ月。カッコ内の数値は5ヵ月移動平均値
   
*気象庁では、海面水温の5か月移動平均値が、+0.5℃以上となった場合をエルニーニョ現象、-0.5℃以下となった場合をラニーニャ現象としています

■ラニーニャ現象
大平洋赤道域・東部(日付変更線付近~南米のペルー沿岸)の海域で、海面水温が平年に比べて低くなり、その状態が1年程度続く現象。
   
逆に、平年より高い状態が続く現象は「エルニーニョ現象」と呼ばれています。
         
日本の気象庁では、大平洋赤道域・東部の海面水温が、基準値と比べ、5ヵ月移動平均値で-0.5℃以下となった場合、ラニーニャ現象が発生としています(速報の場合)。

ラニーニャ現象が発生すると、西太平洋熱帯域の海面水温が上昇し、西太平洋熱帯域で積乱雲の活動が活発となります。このため、日本付近では、夏季は太平洋高気圧が北に張り出しやすくなり、気温が高くなる傾向にあります。

また、沖縄・奄美では南から湿った気流の影響を受けやすくなり、降水量が多くなる傾向にあります。
       
冬季は、西高東低の気圧配置が強まり、気温が低くなる傾向にあります。このため、日本では「夏は猛暑、冬は寒冬になる」と言われています。
       
*参考…気象庁・ラニーニャ現象について
ニュースINDEX.2021年12月上旬
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