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ベラルーシ五輪陸上選手、亡命

2021年8月6日、外務省がベラルーシ五輪陸上選手の出国について、外務報道官談話を発表しました。
   
ベラルーシは東ヨーロッパに位置する共和国。白ロシアとも呼ばれ、旧ソ連構成国のひとつで、ソ連崩壊後、独立し共和国となりました。
   
その後、1994年に大統領となったルカシェンコが野党を弾圧し、独裁体制を敷き、現在まで続いています。治安部隊による野党勢力への弾圧や、人権抑制については欧米各国から非難されています。
   
今年5月23日には、飛行中の民間航空機を強制着陸させ、同機に搭乗していた反体制派記者ロマン・プロタセヴィチ氏を拘束する事件も発生しています。
   
8月1日、東京オリンピックに出場するため来日していたベラルーシの陸上選手・クリスチナ・チマノウスカヤ氏が、羽田空港で政治亡命を申請し、日本が保護する事態となりました。
   
チマノウスカヤ氏が7月30日に投稿したSNS上の考えに対し、ベラルーシ当局が反体制的と判断、同氏を強制帰国させようとしたことを受けての亡命申請です。
   
亡命申請に対し、ポーランドが受け入れを表明。日本は人権に関する国際的な規範も踏まえ、チマノウスカヤ氏をポーランドへ亡命させることを決め、対応に当たりました。
   
8月4日、チマノウスカヤ氏が日本を出発、5日、ポーランドに無事到着しました。
   
このベラルーシ五輪陸上選手の出国を受けての外務報道官談話。
   
オリンピックに参加中のチマノウスカヤ選手が、競技のあり方に対する自らの意見表明を行ったことにより、本人の意思に反した帰国を迫られたことは不当であり、容認されるものではないとの日本の考えを表明しました。
   
また、1年前の大統領選挙以降、依然としてベラルーシの状況に改善が見られないことに対し、遺憾を表明するとともに、ベラルーシ当局に対し、市民弾圧を直ちに停止し、法の支配と民主主義の原則を遵守して、国民的対話に取り組むよう強く求めました。
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