大阪の桜、平年の休眠打破は2月11日
大阪の桜の休眠打破日(平年値)は2月11日で、今年は冬場の気温低めの影響で平年値より3日早い、2月8日に休眠打破していたと推測されます。
桜の花芽は前年の夏に作られ、秋になると休眠に入ります。その後、一定期間、低温に受けると休眠から目覚めます(これを休眠打破といいます)。休眠から目覚めた桜の花芽は、気温の上昇とともに生長し、3月~4月に開花します。
今年の大阪の桜(気象庁の標本木)は3月23日に開花しましたが、同日までの気温の推移から今年の桜の休眠打破日を逆算で割り出しました。
また、昨年5月に気象庁の平年値(過去30年の平均値)が更新され、平年の桜開花日も変わっています(3月28日→3月27日)。これを受け、平年の休眠打破日も計算し直しました。
結果、大阪の桜の休眠打破日(平年値)はこれまでと同じ2月11日で、今年の休眠打破は冬場の気温低めの影響で平年値より3日早い、2月8日だったと推測されます。
*以下の開花予想計算式は、新たな平年値を使用し、気温を気象庁の実測値に変更したものです(正解の開花計算式です)
計算式・2022大阪
▮ 計算の前提条件
開花までに必要な積算温度は、休眠打破から約360℃(平均気温)…①
休眠打破に必要な低温は、8℃以下の気温が1000時間。
大阪の最低気温が8℃以下になるのは11月25日以降(平年)。
2月11日を積算温度計算の平年の基準日(平年の休眠打破日)とする。
気温が平年より1℃低いと1日当たり2時間、8℃以下の時間が増加。逆に気温が1℃高いと、1日当たり2時間、8℃以下の時間が減少する。
1月~2月の8℃以下の時間は、1日24時間のうち16時間(平年値)…②
▮ 2022年の休眠打破
2021年11月(5日間)の気温は、平年より0.5℃低くなりました。これによる休眠打破の進みは、
5日×0.5℃×2時間=5時間…③
2021年12月の気温は平年より0.1℃高くなりました。これによる休眠打破の遅れは、
31日×0.1℃×2時間=6.2時間…④
2022年1月の気温は、平年より0.6℃低くなりました。これによる休眠打破の進みは、
31日×0.6℃×2時間=37.2時間…⑤
2022年2月(10日間)の気温は、平年より0.4℃低くなりました、これによる休眠打破の進みは、
10日×0.4℃×2時間=8時間…⑥
冬場の気温低めによる休眠打破の進みは(③ー④+⑤+⑥)、
5時間ー6.2時間+37.2時間+8時間=44.0時間…⑦
休眠打破が早くなる日数は(⑦÷②)、
44.0時間÷16時間=2.8(約3日)
2022年の休眠打破は、平年より3日早い、2月8日(計算上はこの日から桜の花芽が生長を始める)。
▮ 2月の積算温度
2月の気温(休眠打破後)は平年より1.1℃低くなりました(5.5℃)。休眠打破後の2月の日数(8日~28日)は21日。2月の積算温度は、
5.5℃×21日=115.5℃…⑧
▮ 3月に必要な積算温度
開花までに必要な積算温度(約360℃)から、2月(⑧)の積算温度を引いたもの。
360℃ー115.5℃=244.5℃…⑨
▮ 3月の開花に必要な日数
必要な積算温度(⑨)を、3月の気温10.7℃で割ったもの。
244.5℃÷10.7℃=22.8(23日)
計算上の大阪の桜開花日は、平年より4日早い、3月23日。
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