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ミャンマー、軍政権が独裁化を進める

2023年3月29日、外務省がミャンマー情勢について、外務報道官談話を発表しました。
   
ミャンマーは2021年2月1日に国軍がクーデターを起こし、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問などの政権幹部を拘束。国軍が国の権限を掌握しました。

3月29日、ミャンマー国軍政権(軍事政権)が1月26日に公表した政党登録法により、アウン・サン・スー・チー氏率いる国民民主連盟の政党登録を抹消しました。
  
この情勢を受けての外務報道官談話。
  
深刻な懸念を表明するとともに、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問を含む国民民主連盟幹部を即時解放し、平和的な問題解決に向けた道筋を示すよう求めました。
  
また、今年2月1日の緊急事態宣言延長以降、ミャンマー国軍による攻撃が激化していることにも懸念を表明し、暴力を即時停止するよう改めて求めました。
   


ミャンマー(戦後の状況)

1948年の1月4日にイギリスから独立。その後、社会主義政権となるも、1988年の民主化デモにより崩壊。民主化デモを鎮圧した国軍が、国家法秩序回復評議会を組織し、政権を掌握(軍事政権)しました。
   
▮ 1990年〜2010年

1990年に総選挙が行われ、アウン・サン・スー・チー氏率いる国民民主連盟が圧勝するも、軍事政権は政権移譲を拒否。民主化勢力は軍政による厳しい弾圧を受け、アウン・サン・スー・チー氏も2010年までの間、3回、計15年にわたる自宅軟禁に置かれました。
   
▮ 2011年〜2020年

2011年の総選挙の結果、民政移管が実現。政治犯の釈放、報道の自由化、民主化、経済改革が進みました。
   
2015年11月に総選挙が行われ、アウン・サン・スー・チー議長率いる国民民主連盟が大勝。
   
2016年3月30日、アウン・サン・スー・チー氏側近のティン・チョウ氏を大統領とする新政権が発足しました。
  
2020年11月に総選挙が行われ、再び国民民主連盟が大勝しました。
   
▮ 2021年〜

2021年2月1日、ミャンマー国軍がクーデターを起こし、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問などの政権幹部を拘束。国軍が国の権限を掌握しました。

2023年3月29日、ミャンマー国軍政権がアウン・サン・スー・チー氏率いる国民民主連盟の政党登録を抹消しました(軍政権の独裁化)。


*ミャンマーの民主化は欧米諸国(西側)が軍事政権に対し、経済制裁を実施したことにより進みました。欧米の経済制裁により、経済発展が著しい東南アジアにおいて、ミャンマーは「ひとり取り残される形」となり、軍事政権も民主化を進めなければならない立場に追い込まれました
   
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