つながらない線路

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風景
大阪城
  
「絵の捜索を依頼してきたのが、ナニワ湯浅画廊です。田々和かつ也という男が絵を持っていました。6年前の事件のとき、身代りで出頭してきた男です」
      
「先日、殺害された男ですな。私と何か関係が?」
      
「北新地の柿元順子。いや、エリカさんだったかな。彼女の男です」

「北新地には、よく行きますよ。立場上、断わることのできない付き合いがあって。顔を見れば、会ったことがあるかどうか、わかるのですが…」

「そうですか。よくいらしていると聞きまして。もしかしたら御存知かと」

両手を広げ、体で「否定」した。
      
話はこれで終わった。

   
(井戸口と田々和がつながっている)
   
殺害された人物は「加藤和馬」と報道された。加藤和馬が田々和であると報道されていない。だが、知っていた。
  
柿元順子から聞いた可能性もあるが、これもつながっている証である。それにしても、6年前とは180度違う対応。前は「私は被害者だ」と喚くばかりであった。
   
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