ミャンマー、再度、帰国の検討を
2021年4月9日、外務省がミャンマーの情勢について、スポット情報を発表しました。
2月1日、ミャンマーにおいて国軍がクーデターを起こし、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問などの政権幹部を拘束。
クーデターを起こした国軍は、国の権限を掌握するとともに、緊急事態を宣言しました。
その後、クーデターに抗議する市民が各地において、大規模な集会やデモを連日実施しています。
これに対して、当局は制圧の動きを強めており、場所や時間を問わず発砲や逮捕が頻発し、死傷者も多数発生、予断を許さない状況が続いています。
この状況を受け、外務省は滞在中の方に対し、急を要する用務などがない場合には、再度、帰国を検討するよう呼びかけました。
また、ミャンマーでは4月13日〜19日に水祭り休暇(ミャンマーのお正月休暇)となりますが、不要不急の外出を控えるよう呼びかけました。
■ミャンマー(戦後の状況)
1948年の1月4日にイギリスから独立。
その後、社会主義政権となるも、1988年の民主化デモにより崩壊。
民主化デモを鎮圧した国軍が、国家法秩序回復評議会を組織し、政権を掌握(軍事政権)。
1990年に総選挙が行われ、アウン・サン・スー・チー氏率いる国民民主連盟が圧勝するも、軍事政権は政権移譲を拒否。
民主化勢力は軍政による厳しい弾圧を受け、アウン・サン・スー・チー氏も2010年までの間、3回、計15年にわたる自宅軟禁に置かれた。
2011年の総選挙の結果、民政移管が実現。
政治犯の釈放、報道の自由化、民主化、経済改革が進む。
2015年11月に総選挙が行われ、アウン・サン・スー・チー議長率いる国民民主連盟が大勝。
2016年3月30日、アウン・サン・スー・チー氏側近のティン・チョウ氏を大統領とする新政権が発足した。
2020年11月に総選挙が行われ、再び国民民主連盟が大勝した。
2021年2月1日、ミャンマー国軍がクーデターを起こし、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問などの政権幹部を拘束。国の権限を掌握するとともに緊急事態を宣言しました。
その後、このクーデターに抗議する市民がミャンマー各地において、大規模な集会やデモを連日実施しています。
*ミャンマーの民主化は、欧米諸国(西側)が軍事政権に対し、経済制裁を実施したことにより進みました。
欧米の経済制裁により、経済発展が著しい東南アジアにおいて、ミャンマーはひとり取り残される形となり、軍事政権も民主化を進めなければならない立場に追い込まれました
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