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トルコでは中国人と間違われないように

2015年7月10日、外務省が、トルコでの襲撃事件発生に伴う、渡航情報・スポット情報を発表。

7月1日、イスタンブール市内にある中華レストランが数名の暴徒に襲撃され、ガラスが割られるなどの被害が発生しました。
これは、中国政府が中国新疆ウイグル自治区のウイグル族に対して、断食を禁止する措置を行った件に対する抗議と考えられます。

7月4日には、イスタンブール市内スルタンアフメット広場において、抗議デモが行われていた際に、その場にいた韓国人旅行客が中国人と間違われて、襲撃される事件が発生しました。

7月8日、イスタンブール市内のタイ名誉総領事館において、デモグループが同領事館のガラスを打ち破る事件が発生しました。
これは、中国からタイに逃げてきていたウイグル族を、タイ政府が中国に強制送還した件に対する抗議と考えられています。

トルコに渡航・滞在される方は、中国人、タイ人に間違われて、不測の事態に巻き込まれないよう十分注意を。
また、大勢の人が集まる場所においては、周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場を離れるなど安全確保を。

【参考・東トルキスタン独立問題】
中国・新疆ウイグル自治区における、ウイグル人、カザフ人、キルギス人等のテュルク系住民の独立問題。

元々この地にあった東トルキスタン共和国は、1949年、人民解放軍のウイグル侵攻により、中国に併合された。
さらに1955年、新疆ウイグル自治区が設置され、漢族が大量移住、ウイグル人の迫害が行われた。
ウイグル人の迫害は現在も続き、元から住むウイグル人住民は、民族自治の拡大や中国からの独立を求める運動を続けている。

なお、1949年の人民解放軍のウイグル侵攻により、多くのウイグル人が海外に亡命したため、世界各地に亡命ウイグル人による組織が作られている。
代表的な組織として、「世界ウイグル会議」と「東トルキスタン亡命政府」がある。

世界ウイグル会議(本部はドイツ・ミュンヘン)は、世界各国に散らばっている亡命ウイグル人の交流を行うとともに、中国によって迫害されているウイグル人の人権問題について、国際社会にアピールを行っている。
東トルキスタン亡命政府(本部はアメリカのワシントンD.C.)は、中国からの独立を求めている。

ニュースINDEX.2015年7月③
★社会・国際
『トルコ』

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