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原油先物価格、「下落」で始まる

2016年1月4日(現地時間)、ニューヨーク・マーカンタイル取引所のWTI原油先物価格が、昨年末より0.28ドル安い、1バレル36.76ドルで取り引きを終えた。

同日が2016年最初の取引日となるが、緊迫する中東情勢を受け、原油価格がどう動くか注目されていた。
一時は3%を超えて上昇するも、結局、下落して取り引きを終えた。
   
<最近の原油取引状況>
原油価格は、2014年秋以降、下落が続き、2015年1月には約6年ぶりに1バレル50ドル割れとなった。
2015年の8月に入ると1バレル40ドル割れとなり、2015年(12月31日)は1バレル37.04ドルで取り引きを終えた。
下落は、原油の供給過多が要因と見られている。
    
<緊迫する中東情勢>
サウジアラビアがイスラム教・シーア派の宗教指導者・ニムル師を処刑したことに始まり、イランとの外交関係を断絶したこと。
また、これに伴い、スンナ派とシーア派の対立が深くなったこと。
      
2016年1月2日、サウジアラビア内務省が、イスラム教・シーア派の宗教指導者・ニムル師ら47人を処刑したと発表。
ニムル師は、サウジアラビアでテロ活動を行なったとして、死刑判決を受けていた。
この発表を受け、イスラム教・シーア派が反発。
イランの首都・テヘランでは、サウジアラビア大使館が民衆により襲撃を受けた。
       
大使館襲撃事件を受け、2016年1月3日、サウジアラビアのジュベイル外相が、イランとの外交関係を断絶すると発表。
サウジアラビアにいるイラン外交官に対し、48時間以内に国外退去するよう命じた。
      
*イスラム教は大きく分けて、2つの宗派(スンナ派とシーア派)に分かれる。
スンナ派は、預言者ムハンマドのスンナ(慣例)に従う宗派で、イスラム教徒の約9割を占める。
シーア派は、7世紀のカリフ(指導者)であったシーア=アリーを支持する宗派で、アリーの子孫のみを指導者としている。イスラム教徒の約1割だが、イランでは9割、イラクでは6割の国民がシーア派に属する。

ニュースINDEX.2016年1月①
★経済・国際
『アメリカ』

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