くにゅーニュース(Qnewニュース)
    ホーム    
ベイジュブック、穏やかに拡大

2019年6月5日、アメリカ・FRBが、ベイジュブック(地域経済報告)を発表。
   
ベイジュレポートは、アメリカ12地区の経済状況をまとめたレポート。
FOMC(連邦公開市場委員会)の2週間前の水曜日(年8回)に公表されます。
  
6月5日に発表されたベイジュレポートでは、アメリカ各地区の経済活動(4月~5月中旬)は、全体的に穏やかなペースで拡大し、地区間のばらつきは、少ない状況と報告されました。
       
雇用と賃金は、全国的に増加し続けており、ほとんどの地区で緩やかな、あるいは平均的な雇用の伸びとなりました。
物価は、ほとんどの地区で、引き続き緩やかな上昇となりました。
       
■アメリカ各地区の経済活動状況
<東部>
・ボストン地区…緩やかに拡大
・ニューヨーク地区…緩やかに拡大
・フィラデルフィア地区…緩やかに成長
・リッチモンド地区…緩やかに成長
<中部>
・クリーブランド地区…わずかに成長
・シカゴ地区…緩やかに成長
・セントルイス地区…わずかに成長
・ミネアポリス地区…わずかに成長
・カンザスシティ地区…わずかに拡大
<南部>
・アトランタ地区…緩やかに成長
・ダラス地区…緩やかに拡大
<西部>
・サンフランシスコ地区…緩やかに拡大
     
【ベージュブック】
アメリカ・FRBが発表している、アメリカ12地区の経済状況をまとめたレポート。
アメリカ12地区の連邦準備銀行が、それぞれの地区の経済状況を報告、それをFRBがまとめたもの。
   
正式名は、現在の経済状況に関する報告の概要(Summary of Commentary on Current Economic Conditions)。
報告書の表紙がベージュ色であるため、一般的には、ベージュブックと呼ばれます。
  
また、12地区の連邦準備銀行の報告をまとめたものであることから、「地区連銀・経済報告」とも呼ばれています。
   
アメリカ・FOMC(連邦公開市場委員会)が開催される2週間前の水曜日(年8回)に公表され、FOMCの金融政策の判断材料として用いられています。
  
ベージュブックは、1970年にアーサー・バーンズ(当時のFRB議長)の指示で始められ、当初は表紙が赤色であったため、レッドブック(赤い本)と呼ばれました。
その後、表紙はベージュ色に変わりました。
    
なお、日本の地域経済報告が、通称・さくらレポートと呼ばれるのは、アメリカのベージュブックに対抗し、地域経済報告書の表紙を桜色にしたためです。
      
*さくらレポート…地域経済報告の通称。全国9地域の経済情勢を取りまとめたもの
   
■12地区の管轄エリア
・ボストン地区(第1地区)
コネチカット州の大部分、マサチューセッツ州、メイン州、ニューハンプシャー州、ロードアイランド州、バーモント州
   
・ニューヨーク地区(第2地区)
ニューヨーク州、ニュージャージー州北部、コネチカット州の一部、プエルトリコ、バージン諸島
 
・フィラデルフィア地区(第3地区)
ペンシルベニア州東部、ニュージャージー州南部、デラウェア州
     
・クリーブランド地区(第4地区)
オハイオ州、ペンシルベニア州西部、ケンタッキー州東部、ウェストバージニア州北部の一部
      
・リッチモンド地区(第5地区)
サウスカロライナ州、ノースカロライナ州、バージニア州、メリーランド州、ウェストバージニア州の大部分、ワシントンD.C.
      
・アトランタ地区(第6地区)
アラバマ州、ジョージア州、テネシー州東部、フロリダ州、ミシシッピ州南部、ルイジアナ州南部
      
・シカゴ地区(第7地区)
アイオワ州、イリノイ州北部、インディアナ州北部、ウィスコンシン州南部、ミシガン州の大部分(ロウアー半島)
      
・セントルイス地区(第8地区)
アーカンソー州、イリノイ州南部、インディアナ州南部、ケンタッキー州西部、ミシシッピ州北部、ミズーリ州東部、テネシー州西部
   
・ミネアポリス地区(第9地区)
ウィスコンシン州北部、サウスダコタ州、ノースダコタ州、ミシガン州の一部、ミネソタ州、モンタナ州
  
・カンザスシティ地区(第10地区)
コロラド州、カンザス州、ネブラスカ州、オクラホマ州、ワイオミング州、ニューメキシコ州北部、ミズーリ州西部
  
・ダラス地区(第11地区)
テキサス州、ルイジアナ州北部、ニューメキシコ州南部
   
・サンフランシスコ地区(第12地区)
アラスカ州、アリゾナ州、カルフォルニア州、ハワイ州、アイダホ州、ネバダ州、オレゴン州、ユタ州、ワシントン州、グアム、アメリカ領サモア、北マリアナ諸島
   
*管轄する連邦準備銀行(連銀)が担当。たとえば、ニューヨーク地区はニューヨーク連邦準備銀行が担当
ニュースINDEX.2019年6月上旬
★経済・国際
『アメリカ』
風景
    ページのトップへ