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南アフリカで暴動続く、安全確保を

2021年7月14日、外務省が南アフリカの暴動について、スポット情報を発表しました。

南アフリカでは、ズマ前大統領の裁判(汚職容疑)が行われていますが、6月29日、前大統領に対し法廷侮辱罪の判決(15ヵ月の禁錮刑)が下され、7月7日、収監されました。
   
収監を受け、7月9日、前大統領の支持者が多いクワズールー・ナタール州ダーバンを中心に、抗議行動、道路封鎖、投石、タイヤへの放火などが発生しました。
   
この事件を起点に、現在の状況に不満を持つ人々も加わり、略奪行為、暴動へと発展し、さらにヨハネスブルグ市内や南部周辺地域へも広がりました。
   
7月13日現在、チャイナタウンのショッピングモールなどで略奪行為が続いています。
   
また、暴動により、7月12日までに1200人以上が逮捕され、死者は70人以上に上っています。
    
この状況を受け、外務省は滞在している方に対し、安全確保につとめるよう呼びかけました。
   
*南アフリカでは近年、中国系の人々に対する憎悪が高まっています。今回もチャイナタウンで暴動、略奪行為が発生しています
    
■南アフリカの最新情勢
南アフリカは、アフリカ大陸最南端に位置する共和国。
   
国土面積は日本の約3.2倍、人口は5千5百万人強(黒人が約80%、白人が約10%、その他10%)。
   
第二次世界大戦後、白人が支配する国家(アパルトヘイトと呼ばれる人種差別の国)となりましたが、世界的な批判や制裁、国内での抗議活動を受け、1991年にアパルトヘイト関連法は廃止され、1994年に全人種参加型の総選挙が初めて実施されました。
   
総選挙で勝利したアフリカ民族会議のネルソン・マンデラ議長が大統領に就任した後、豊富な鉱物資源(金、ダイヤモンド、プラチナなど)を背景に経済成長を続け、南アフリカはG20のひとつとなりました。
   
近年、資源などを求めて中国が南アフリカへ進出(多数の中国人が南アフリカに移民)、最大の貿易相手国となりましたが、中国人(中国系南アフリカ人も含む)との間で対立が深まり、襲撃事件などが多発する事態となっています。
   
また、2015年以降は鉱物資源の価格下落、労働争議、電力不足、水不足の影響により、経済が低迷し、失業率が上昇(2018年には27%)、治安が悪化しています。
   
さらに2020年から武漢肺炎が感染拡大し、2021年7月13日現在、南アフリカでの感染者は221万9316人、死者は6万5142人となっています。この武漢肺炎も中国人への憎悪の要因となっています(中国人が持ち込んだとみています)。
ニュースINDEX.2021年7月中旬
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