劉暁波(りゅう ぎょうは)
中国・吉林省出身の作家で、民主活動家。1955年12月28日生まれ、2017年7月13日死去。
北京師範大や米ハワイ大で、中国現代文学の講師を勤めた後、1989年の天安門事件の際、アメリカから帰国。天安門広場でハンストを実施し、逮捕されました。
1991年に出獄した後も中国国内に留まり、民主化を求める論文を書き続けました。
2008年、共産党の一党独裁体制の廃止、民主選挙の実施、人権の保護、言論、宗教、集会、結社の自由などを求めた「08憲章」を、同志303人の署名とともに、インターネット上で発表。これにより、劉氏は中国当局に身柄を拘束され、2010年2月、国家政権転覆扇動罪で懲役11年、政治的権利剥奪2年の判決を受けました。
遼寧省錦州市の刑務所で服役中の2010年10月8日、ノルウェーのノーベル賞委員会は、ノーベル平和賞を劉暁波氏に授与しました。劉暁波氏が中国で基本的人権のため、非暴力的手段で闘ってきたことに対し贈られました。
以前からノーベル賞の有力候補であった劉氏については、中国が授与させないよう、ノルウェーに圧力をかけ続けてきました。このため、劉氏のノーベル平和賞授与については、中国国内では報道されませんでした。
中国国内で視聴できる海外放送は、中国当局による制限が行われており、このニュースも画面が真っ黒となる処置が行われました。
また、中国外務省は劉暁波氏へのノーベル平和賞授与決定について、「賞の趣旨に反し、平和賞を侮辱するものだ」との談話を発表しました。
その後、アメリカやヨーロッパは劉氏の釈放を求めましたが、中国は収監を続けました。
2017年6月、末期ガンのため仮釈放され、中国・遼寧省の瀋陽市の病院に入院。2017年7月13日、瀋陽市の病院で末期がんのため、61歳で死去しました。
08憲章
2008年12月9日に発表された、中国共産党の一党独裁の終結、三権分立、人権の保護など、中国の民主化を求める宣言文。中国の劉暁波氏ら、303名が連名で発表しました。
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