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十日夜、好天に恵まれ、名月が輝く

2021年の11月14日は、十日夜(旧暦の10月10日)。
    
十日夜は、十五夜、十三夜とともに名月の日とされ、月見が行われます。今年は全国的に好天となり、十日夜の月が夜空に輝きました。
      
なお、神送りの行事である十日夜まつりは、今年も武漢肺炎の影響で神事だけのところが多数となりました。
      
【十日夜:とおかんや】
旧暦10月10日に、東日本を中心にして行われている、月見や収穫祭のこと。

十日夜は、十五夜、十三夜とともに名月の日とされ、月見が行われます。
   
長野県などでは、田んぼを見守ってくれた「かかし」を庭にとり込み、お供えをし、月見を行ないます。
   
このため、十五夜は芋名月、十三夜は栗名月と呼ばれるのに対し、十日夜はカカシ名月と呼ばれています。
   
農家にとっては、十五夜、十三夜は秋の農繁期にあたり、ゆっくりと月見をすることも出来ません。その代わりに、十日夜に月見を行なっています。
      
また、十日夜は、稲の収穫作業(刈り取り、乾燥、脱穀)が終わり、田んぼの神様が山に帰る日とされています。このため、収穫に感謝し、翌年の豊穣を祈って、十日夜祭りとも呼ばれる、神送りの行事が行われます。
        
今年取れた新米で餅をつき、ぼた餅をお供えすると共に、子供たちが村中をまわり「十日夜の民謡」を唄いながら、わら鉄砲で地面を叩きます。
      
わら鉄砲には、モグラやネズミを追い払うという実用的な面があり、子供たちにはぼた餅やお菓子などが振る舞われます。

現在では、月見以外の十日夜祭りは、十日夜の直前の土日祝日に行われる地域が多くなりました。新暦の11月10日に、祭りを行う地域もあります。

なお、十日夜の行事は、東日本(埼玉、群馬、長野、山梨)を中心に行われていますが、西日本(京都など)でも行なわれているところがあります。

■十日夜の民謡
「とうかんや、とうかんや、イネコノぼたもち、生でもいいから持ってこい」
   
「とうかんや、とうかんや、大根もほきろ、菜もほきろ」
   
「とおかんや、とおかんや、とおかんやの藁でっぽう、夕めし食って、ぶっ叩け」
など。
     
*十日夜の民謡は、その地域より「とうかんや、とうかんや」のあとの歌詞が異なります。節はほぼ同じです
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