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まねき上げ、晩秋の風物詩

2021年11月25日朝、京都市東山区の南座で、まねき上げが行われました。
        
まねき上げは、年末の歌舞伎公演・吉例顔見世興行に出演する役者名が書かれた「招き看板」を、劇場正面に掲げる行事。京都における晩秋の風物詩となっています。
 
今年は好天の下、例年どおり11月25日にまねき上げが行われました。
 
*顔見世興行の開催時期や曜日により、まねき上げの日が変わります。10月25日にまねき上げが行われた年もあります
   
【まねき上げ:南座】
毎年11月25日(通常。年により異なる)、京都・南座において、歌舞伎公演・吉例顔見世興行に出演する役者名を書いた、まねき(招き看板)を劇場正面に掲げる行事。
     
南座(京都市東山区)は京都一の繁華街・四条通に面しており、多くの人々が劇場の前を通ります。
      
市民は、勘亭流で書かれた「まねき」と呼ばれる木の看板を見ることにより、年の瀬が近いことを感じます。京都の年末の風物詩です。
       
まねきは、長さ180センチ、幅30センチのヒノキ板で、勘亭流(かんていりゅう)という丸みを帯びた太文字で、板いっぱい(隙間が無いよう)に書かれます。
 
板いっぱいに書くのは、「客席に空きがないように」との願いが込められています。
     
まねき上げは、前日から行われ25日の朝(異なる年もある)に完成します。完成後は清めの儀式を行い、興行の成功を祈ります。
        
なお、完成直後の清めの儀式を「まねき上げ」と呼ぶ説もあります。
   
また、まねき上げ自体は他の劇場(御園座など)でも行われていますが、京都・南座がもっとも有名で、一般的に「まねき上げ」といえば、南座で行われるものを指しています。
    
*11月25日が日曜日の場合は、翌日に行われます
     
■吉例顔見世興行
毎年12月(通常。異なる年も)に、京都・南座で行われる歌舞伎興行。
      
江戸時代、役者の雇用契約は11月から翌年10月までの1年。そのため、11月に役者の顔ぶれが入れ替わりました。
     
入れ替わった新しい一座を観客にみせるのが、顔見世興行です。
   
現在もこの名残りで、11月以降、最初に行われる歌舞伎興行が顔見世興行と呼ばれています。
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