つながらない線路

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風景
秋の京都
   
「秘書室の立石浩一も今ひとつ…」

「午後5時前、名古屋のホテルを出て、翌日のパーティ会場を確認するため、大阪に戻ったと言っています。本人の話では午後5時10分発、賢島行き特急に乗車。途中の伊勢中川駅で、難波行き特急に乗り換えた」

「証人がいます。Qnewニュースの記者・三条坂圭子。彼女はその日、取材のため名古屋に向い、近鉄名古屋駅構内で会った。短い雑談のあと、立石の乗った特急を見送ったと証言しています」

岩田も三条坂圭子本人から聞いている。

「大阪難波着が午後7時40分」
  
伊吹警部が話を続けた。

「難波で食事し、午後8時半、大阪駅前のホテルに入った。ホテルのスタッフも午後8時半頃と証言しています。しかし、近鉄特急に乗車してからホテルに到着するまでの間、証明するものがない」

風景
大阪城
  
「梅田片山建設の中館顧問ははっきりしています」

「その日、姉妹都市の市長・歓迎パーティに出席しています。場所は大阪城近くのホテル。パーティは午後7時から9時まで行われ、多数の証人がいます」
    
「以上です」
   
伊吹警部の独り言が終わった。
  
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