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天安門事件、30年目の6月4日

2019年6月4日、天安門事件から30年目となるこの日、世界各地で追悼集会が行われました。
    
天安門事件は、1989年6月4日、中国・天安門広場で、民主化を求めて集結していた学生・一般市民に対し、中国人民解放軍が無差別に発砲、武力弾圧した事件。
  
武力弾圧により、学生・一般市民、数万人が死傷しました。
当時、民主化を求め、北京市内で、100万人超える学生・一般市民がデモを行なっていました。
    
天安門事件から30年目となる2019年も、世界各地で、犠牲となった市民を追悼する集会が開催されました。
香港では、18万人(主催者発表)が参加し、台湾やアメリカ、日本(東京・渋谷)でも、同日、追悼集会が開催されました。
     
また、天安門事件から30年目となるこの日に合わせ、アメリカのポンペオ国務長官が3日、現在も行われている中国共産党による人権侵害を批判するとともに、基本的人権や自由の保障を中国に求めました。
  
EUも、4日、フェデリカ・モゲリーニEU上級代表(欧州委員会副委員長)が声明を発表し、天安門事件または民主主義活動に関連して、拘束され有罪判決を受けた人権活動家および弁護士の即時釈放を求めるとともに、基本的人権を尊重するよう、中国に促しました。
       
■ポンペオ・アメリカ国務長官・声明
30年前の6月4日、中国共産党は、民主主義、基本的人権を要求する平和なデモに参加した人々を、戦車で轢き殺した。
この行為は、30年経った今も、世界中において、私達の心、自由を愛している人々の心に、深く刻まれている。
    
アメリカは、中国の国際的な機関への加入が、開かれた寛大な社会をもたらすことを望んだ。
しかし、それらの期待は粉砕された。
   
共産党一党独裁政権が続く中国は、異なる意見を許容せず、それを主張する人々の人権を侵害している。
今日も、共産党のリーダーは、イスラム教少数派グループ100万人超のウイグル人を抑圧している。
     
アメリカは、自由と民主主義を要求し、立ち上がった中国の人々に敬意を表わす。
基本的人権や自由は、すべての人々に与えられた権利である。
これを守ることを中国に要求する。
        
■フェデリカ・モゲリーニEU上級代表・声明
中国共産党による残虐な弾圧を強く非難する。
30年経った今も、EUは、犠牲者の死を悼み、その家族に哀悼の意を捧げる。
     
6月4日の死者や拘留者の正確な数は、これまで一度も確認されておらず、また今後も明らかになることはないかもしれない。
EUは、1989年の天安門事件に関連して、拘留された人々の法的保障が尊重されることを求める。
     
また、黄琦氏、高智晟氏、戈覚平氏、王怡牧師、徐琳氏、陳家鴻氏をはじめとする、天安門事件または民主主義活動に関連して、拘束され有罪判決を受けた人権活動家および弁護士の即時釈放を求める。
    
国連の拷問禁止委員会は、2016年2月3日、中国の第5次定期報告書を受けて、1989年の天安門広場の抗議に関する複数の勧告を発表した。EUは、中国当局が同勧告に従うことを求める。
    
中国の人権に関与することは、EU・中国包括的戦略パートナーシップにおける基本的な柱である。
       
*中国本土では天安門事件の隠匿が行われ、事件自体が無かったことになっています
*2017年に公開されたイギリスの公文書によると、一般市民の死者は1万人と記録されています(当時の英国・中国大使の報告)
*中国では、現在でもウイグル人やチベット人に対する迫害が行われています
*日本政府は、天安門事件に関する声明を発表していません
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