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バイデン大統領、パウエル議長を続投

2021年11月22日、アメリカのバイデン大統領が、FRB議長に現議長のパウエル氏を指名する(続投させる)と発表しました。
    
FRB議長は、アメリカの中央銀行にあたる政府機関・FRB(連邦準備制度理事会)のトップ。FRB理事の中から議長(任期は4年)が任命されます。
   
現在のパウエル議長(68才)は、ジョージ・ブッシュ政権(父ブッシュ)で財務次官を務めた人物です。2012年にFRB理事となり、2018年からFRB議長(当時のトランプ大統領が指名)を務めています。
   
任期は来年2月4日までのため、民主党のバイデン大統領が、共和党に属していたパウエル議長を続投させるのか、新たな人物をFRB議長に指名するのか注目されていました。
   
11月22日、バイデン大統領はパウエル議長を続投させることを発表しました。
   
バイデン大統領は、武漢肺炎に因る経済危機でのパウエル議長の対応を評価するとともに、アメリカはひとつになって進まなければならないとし、パウエル議長の続投を決めたと説明しました。
   
アメリカは武漢肺炎の感染拡大に因り、昨年4月に失業率が14.8%まで急上昇しましたが、強力な政策支援により、2021年10月には失業率が4.6%まで下がっています。
    
なお、FRB議長の就任にはアメリカ議会上院の承認が必要です(上院の同意人事)。
    
【アメリカ金融政策:武漢肺炎以降】
2020年3月3日、FOMCの臨時会合で武漢肺炎の感染拡大が経済活動にリスクをもたらしているとし、政策金利を0.5%の引き下げ、1.00-1.25%としました。

2020年3月15日、FOMCの臨時会合で政策金利を1.0%の引き下げ、ゼロ金利にするとともに、量的緩和(QE)をスタートさせました。
   
2020年3月23日、FOMCの臨時会合で、国債やMBSの買い入れ(QE)を無制限としました。
    
2020年12月のFOMCで、QEは少なくとも1ヵ月あたり国債を800億ドル、MBSを400億ドル買い入れるとしました。
      
2021年10月ののFOMCで、ゼロ金利の維持とQEの削減(出口戦略)が決定しました。QEの買い入れ額を、1ヵ月あたり国債については100億ドルづつ、MBSについては50億ドルづつ削減せていくことになりました(QEは2022年の6月に終了する予定)。
   
*量的緩和(QE)…FRBが市場の国債や債券(MBS)を購入することで、通貨量を増加させ、景気の回復をはかる政策
   
*MBS…Mortgage-backed securities、モーゲージ担保証券、不動産担保証券、住宅ローン担保証券などと訳されています
ニュースINDEX.2021年11月下旬
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