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原油、1バレル76ドル台でスタート

2022年1月3日(日本時間1月4日)、今年最初の取り引きとなるニューヨーク・マーカンタイル取引所のWTI原油先物価格(2月限)は、昨年末より0.87ドル上昇、1バレル76.08ドルで取り引きを終えました。

昨年(2021年)の原油価格は、武漢肺炎の影響で落ち込んでいた経済の回復(需要の増大)と、産油国が生産を抑えていることに因り、高騰(1バレル80ドル台)。高騰を受け、11月23日にアメリカのバイデン大統領が備蓄している石油の放出を発表。その後、価格は下落し、1バレル75ドル台で取り引きを終えました(前年比+55.0%)。
   
2022年最初の取り引きとなった3日は、株価上昇に因り、原油価格も0.87ドルの上昇となりました。
   
*1バレル…約159リットル

*原油価格は、景気や在庫、産油国による減産の状況、世界情勢(特に中東情勢)などにより乱高下の相場となっています
        
*原油価格はインフレ率と密接な関係にあり、アメリカ当局(FOMC)の金融政策に大きな影響を与えます。このため、原油価格の推移に注目が集まっています
         
■2021年の原油取引状況
2021年は1バレル47ドル台(1月4日)で始まり、前年末からの上昇の流れを受け、1月6日には1バレル50ドル台に乗せました。
   
2月下旬には、産油国の減産と武漢肺炎からの経済回復期待(先進国でワクチン接種が進んだため)により、1バレル60ドル台に乗せました。
   
さらに中東情勢の緊迫化(スンニ派の盟主サウジアラビアとシーア派の盟主イランの対立)や、先進国の経済回復による需要増加などにより、6月8日に1バレル70ドル台に乗せました。
  
9月に入ると、アメリカの景気回復を受け、原油価格は上昇。9月22日、FRB・連邦公開市場委員会(FOMC)は、経済活動と雇用は強化されているとし、現在行われている量的緩和(QE)について、まもなく終了(出口戦略)へ向かうと発表。
   
さらに、10月8日に発表されたアメリカの失業率が4.8%まで低下したことから、原油価格も上昇。10月11日には1バレル80ドル台に乗せました。
   
この原油価格の高騰を受け、11月23日、アメリカのバイデン大統領が備蓄している石油の放出を公表しました。また、西側各国もこれに合わせ備蓄石油を放出しました(日本も11月24日に岸田総理が国家備蓄石油の一部を売却することを発表)。
   
結果、原油価格の高騰が止まり、2021年は1バレル75ドル台(12月31日)で取り引きを終えました。
   
*過去最高値は、2008年7月11日の1バレル147.27ドルです
*1バレルは159リットル(正確には158.987294928リットル)
ニュースINDEX.2022年1月上旬
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