「2つ目は、絵を捜すために5百万円以上使っていることです」
次の疑問点を指摘した。
「手付金が2百万。成功報酬が3百万、必要経費も支払う。調査のため、何度も北新地に行けば…」
1千万円以上になる可能性もある。
「多額のお金をかける理由です」
「3つ目は田々和を信用していること」
「普通は不審を抱くでしょう。絵を持っていることに」
ユスリが専門のチンピラである。
「絵が本物で、出所も問題が無い。それが事前にわかっていた」
「本当の持ち主がいた。その人物と画商との間で、買い取りの話が出来ていた。田々和はその間に入った配達係だな」
「井戸口?」
畠山警部補も気付いた。
「だろうな。何かの理由で、3千万円を田々和に渡す必要ができた。そこで絵を使った。画商に渡せば、現金に換わるはずだった」
「現金を直接渡すと、あとで問題になることもあります」
納得した畠山警部補が説明を始めた。
「その点、絵だと言い逃れができます。北新地のホステスに、誕生日プレゼントとして贈りました」
「ホステスから渡ったのでは。私もプレゼントとして貰った絵で、3千万円もするとは思いませんでした。そう言って、ごまかします」
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