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イギリス、12月12日に総選挙

2019年10月30日、イギリス下院が11月6日に解散し、12月12日、総選挙が行われることになりました。
     
10月29日、イギリス下院は、ジョンソン首相が提出した12月12日に総選挙を実施するという法案を賛成多数で可決。
     
翌30日、イギリス上院も承認したため、法案が成立。
イギリス下院は、11月6日に解散し、12月12日、総選挙が行われることになりました。
 
イギリスは、EU離脱を巡って行き詰まっており、与野党ともに選挙で決着を付けたいとの考えに落ち着き、今回の総選挙実施となりました。
     
■イギリスのEU離脱:経緯
イギリスは、当初2019年3月29日にEUを離脱する予定となっていましたが、離脱後におけるイギリス・EU関係の取極めを決める離脱協定案が成立していないことから、2019年3月20日、EU側(欧州理事会)に離脱延期を要請
     
2019年3月21日、EU(イギリスを除く)側は、4月12日までの離脱延期を認めました。
   
その後、2019年3月29日にイギリス下院で離脱協定案が諮られましたが、賛成286、反対344で否決されました。
否決を受け、イギリス側がさらに2019年6月30日までの離脱延期を要請。
      
2019年4月10日、ブリュッセルで、イギリスのEU離脱延期についてのEU臨時首脳会議が開催され、2019年10月末までの延期を決めました。
  
離脱延期が続いたことを受け、与野党からメイ首相に対する批判が高まり、辞任を求める意見となりました。
この状況を受け、2019年5月24日、メイ首相は保守党(与党)党首を、6月7日に辞任すると発表しました。
    
*離脱協定案は、移行期間を設けるなど、離脱後の社会変化を最小に抑えるためのものです。離脱協定では、離脱後におけるイギリスとEUの間の通商交渉が成立しない場合の防御策「バックストップ」が決められましたが、これが問題となり、離脱協定案が成立しませんでした
     
・ジョンソン首相へ
2019年6月7日、メイ首相が保守党・党首を辞任し、新たな保守党・党首を決める選挙が始まりました。
決まった保守党・党首が、メイ首相に替わり、新たなイギリス首相に就任します。
   
党首選には、10人の保守党議員が立候補。
党首候補を2人に絞る議員投票が始まりました。

2019年6月20日、保守党の下院議員313名による5回目の投票が行われ、保守党の党首候補2名に、ボリス・ジョンソン前外相とジェレミー・ハント外相が選出されました。
     
7月、保守党党員による投票が行われ、同月23日、保守党が党員投票の結果を発表。
投票率は87.4%、得票はジョンソン前外相が9万2153票、ハント外相が4万6656票。
   
ジョンソン前外相が勝利し、新しい保守党党首に選出されました。
    
7月24日、メイ首相が退任し、ボリス・ジョンソン氏がエリザベス女王の任命を受け、新たな首相に就任しました。
    
・2020年1月末まで延期へ
2019年9月4日、イギリス下院が、EUからの合意なき離脱を阻止するため、離脱延期法案を可決。9月6日に上院も通過し、9月9日に成立しました。
       
離脱延期法は、離脱協定が成立しなければ、離脱延期をEUへ要請するよう義務付けた法律。
     
10月17日、イギリスとEUとの間で再交渉が行われていた離脱協定案が合意、欧州理事会で承認されました。
  
再交渉で、問題となっていた「バックストップ」条項は削除されましたが、その代わり、北アイルランドにおいて、一部の製品(農産物など)にEUの通関ルールが適用されることになりました。
     
10月19日、イギリス下院は新たな離脱協定案を採決せず、留保。
このため、離脱協定が成立せず、離脱延期法に基づき、イギリスがEUに対し、離脱延期を要請しました。
   
10月28日、EUはイギリスの要請を受け入れ、イギリスのEU離脱は2020年1月31日まで延期されることになりました。
      
・12月12日、総選挙へ
2019年10月30日、ジョンソン首相が提出した総選挙実施法案が成立、2019年12月12日に総選挙が実施されることとなりました。
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