太閤街道殺人事件
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時刻は午後11時過ぎ。大阪行きのホームは混雑していた。

「どうしました?」
   
異変に気付いた畠山警部補が尋ねた。顔で合図を送った。視線の先は電車待ちの列。見覚えのある男性が電車待ちの列の中にいると気づいた。

加美祐司・秘書室長であった。
      
「いいときに出会った」
    
そのとき、電車がホームに入ってきた。そして、車内へ消えた。
 
岩田と畠山警部補も電車に飛び乗った。加美室長はドアのところに立っていた。

「先ほどは、どうも」
    
近付き、耳元でささやいた。外を眺めていた加美室長が振り返った。

「お泊まりではないのですか?」
   
小さな声で尋ねた。
      
「自宅に帰ります。子どもたちも、いろいろとむずかしい年頃で」

「警察にも聞かれていると思いますが、10月24日のことです」
    
「名古屋でパーティが開催された日です。ホテルを飛び出し、大阪へ戻っていますね。片山社長が田々和を始末しようとしていた?」
     
「それを止めるため、有馬温泉へ向かった?」

 
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