木下藤吉郎について、検索を行なった。
ネットでは、選挙が始まっているような状況であった。彼を応援するホームページが多数、存在した。
木下藤吉郎、53歳。大阪の中堅機械商社「七洋電子機械工業」社長。住所は大阪府豊中市。家族は妻と高校2年になる息子。
生まれは名古屋市中村区。3才の時に父を亡くした。家は貧しく、中学卒業後、大阪の機械商社に就職するとともに、定時制高校、大学の2部に通い、卒業した。
30過ぎの時に勤めていた機械商社が倒産。その後、自ら会社を立て上げ、大阪の中堅機械商社に育てた。
(苦労人ということか?)
(デタラメということは無いだろうが)
表面上の経歴だけでは人の人生は見えてこない。ただ、悪い噂や浮いた話は無かった。
植芝会長との関係は、経済関係のホームページに出ていた。15年前、財界のパーティで知り合い、同郷ということもあり、親しくなった。子供がいない植芝会長には息子のような存在であった。
業界では、七洋電子機械工業は名古屋の会社であると言われていた。得意先の大半が東海地区の会社であるため。
大阪の景気が良くないこともある。バブル崩壊以降、景気がずっと悪い。このまま浮上出来ないのでは、という人もいる。企業の東京への移転が止まらないから。
(なにわ未産会議?)
木下藤吉郎も財界活動に積極的であった。いくつかの要職に就いていた。その中に「なにわ未産会議・座長」という肩書があった。
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