車に戻り、長浜から南下した。
「次は安土城ですね?」
「はい。でも、バスの中から説明するだけです」
安土城は信長が築いた城で、秀吉も城下に屋敷を持っていた。しかし、現在は石段とお寺があるだけ。遠くからだと「小さな山」にしか見えない。
「次にバスから降りて見学するのは、近江八幡ですか?」
「はい」
安土城跡の近くを通り、近江八幡市の市街地に入った。
近江八幡市は、秀吉の甥・秀次によって築かれた城下町。
秀次は秀吉の後継者として、関白まで昇った。しかし、秀吉に子供(秀頼)が生まれたため、その関係がおかしくなり、結局、謀反を企てたという理由で切腹となった。
車を駐車場に駐めた。
新町通りから八幡堀へ向かった。ツアーはここを散策する。
「風情のある景観ですね」
近江八幡は秀次亡きあと、自由商業都市として栄えた。新町通り、八幡堀周辺には当時の姿が残されている。中でも、運河沿いに白壁の土蔵が並んでいる八幡堀は「近江路を代表する景色」である。
「はい。新町通りから八幡堀は観光の定番コースです」
(これだけ観光客がいると、田々和も退屈しなかっただろう)
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水郷:©近江八幡観光物産協会 |
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新町通り:©近江八幡観光物産協会 |
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八幡堀:©近江八幡観光物産協会 |
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